ハースF1のチーム代表ギュンター・シュタイナーは、2020年マシンにアップデートを加えるかどうかの決定は、チームの財政状態が明確になってから行うと語った。COVID-19危機により現時点では多くの不確定要素があるからだという。

「今のところ我々は、今年、予算面とレース面でどれだけのことができるかが正確に分かるまでは、アップグレードを行わない予定だ」とシュタイナーは先週、取材陣に語った。

「持っているのかどうか分からない金を使うことはできない。今はやることについて、特に慎重になる必要がある。なぜならレース数が少ない上に無観客となり、収益が下がることは誰にとっても明らかだからだ」

 これまでのところ、2020年に確定したレースは8戦のみだ。

「(いつ2020年マシンの開発を再開するのかを)決めるのはレースおよびFOMからの収益が分かってからだ」とシュタイナーは語った。

「今の時点ではすべてのスポンサーが難しい立場に立たされている。誰もがパンデミックの影響を受けているからだ。だから重要なのは、何戦が行われて、どれだけの収益をFOMから得られるのかということだ」

 そうした理由から、現状ではハースは待ちの姿勢を取っている。

「状況が非常に明確になるまでは待つ。私は非常に慎重になっている。レースに参戦し、できる限り最高の仕事をし、レースやセッションでミスをしない、そういったことに集中している」

「最悪なケースは、今資金を使ってしまい、アップデートを行う資金がなくなることだ」とシュタイナーは付け加えた。

「それでは何の役にも立たない。他のどのような企業でもそうだが、これはリスクのひとつであり、それをうまく管理しなければならない。そうしたことと共存する必要がある。今年は例外的な年だ。我々全員が耐え抜くことができるよう願っている」

「アップデートに関しては非常に多くのことを学んできた。最近ではアップデートは予想ほど大規模なものにならない。最初のマシンに対してかなり多くのことができるからだ。我々の意見では、アップデートは不可欠というわけではない」

「我々にとって本当に必要なのはミスをしないことだ。それを心掛け、余裕のないことを計画するようなリスクは冒さない。我々はそうした道を歩んでいく」

「そうしなければいっそう状況は悪くなる。なぜなら終盤にグランプリに行くことができなくなれば、そこでポイントを獲得することが不可能になるからだ」

「我々はそのように会社を経営しており、このやり方で行くことを望んでいる。自分たちが今何をしているのかを理解し、自分たちの決断に満足している」

 7月5日から9月6日の間の10週間に、F1は8戦を開催する。これにより、一部のチームはスペアパーツ不足を懸念している。連戦があるために新パーツを製造する時間がなくなる可能性があるからだ。だがそれはハースにとっては問題ではない。

「実際のところ、スペアパーツについての状況はそれほど困難ではない。我々は今の時点ではアップデートを計画していないからだ」とシュタイナーは説明した。

「どこのレースに行き、どれだけのパーツを持つ必要があるのかは把握している。もちろん多くのクラッシュなどは想定しておらず、現時点ではスペアパーツの量は、標準的な年を基準にしている。だから問題が起きることはない」

「もし問題が起きれば解決する。だがスペアパーツについて資金面の問題は起きないだろう」