マイケル・マン監督がフェラーリ社の創設者エンツォ・フェラーリの伝記映画の制作準備を進めており、主役を映画『X-MEN』のウルヴァリン役などで有名なオーストラリア出身の俳優ヒュー・ジャックマンに依頼し、交渉を行っていることが分かった。

『コラテラル』『インサイダー』『ヒート』『ALI アリ』などの監督を務めたマンは、約20年にわたり、この『フェラーリ』というタイトルの映画の企画を温めてきた。原作はブロック・イェイツの著書『エンツォ・フェラーリ 跳ね馬の肖像(Enzo Ferrari − The Man and the Machine)』で、映画では1957年の夏の物語を描くという。

 その年は伝説的人物エンツォ・フェラーリにとって困難な時期だった。フェラーリは財政破綻寸前であり、エンツォは筋ジストロフィーのためにわずか24歳で前年にこの世を去った息子ディーノの死を悲しんでいた。また妻のラウラとの結婚生活も危機に瀕していた。
 1957年、過酷なミッレミリアのレースでフェラーリのマシンの一台が大事故を起こしたことで、同社の状況はいっそう悪くなった。

「この作品の本当の力は、複雑で極端な状況下にある人々の、感情をかきたてられるような人生のなかにある」とマンは『Deadline.com』に語った。

「さらに、レースというものの爆発的なパワーと、死と隣り合わせの美しさがあり、その中核には偉大なドラマが存在する。それが私が『フェラーリ』に関わる理由だ」

 マンは、以前クリスチャン・ベールを主役に起用しようとしたが、彼はエンツォ・フェラーリを演じるために短期間で体重を増やすことに、健康上の懸念を抱いて辞退したという。
 ベールがマット・デイモンとともに出演した、実話を元にした映画『フォードvsフェラーリ』で、マンは制作総指揮を務めていた。

 ヒュー・ジャックマンは、『X-MEN』以外にも『レ・ミゼラブル』『グレイテスト・ショーマン』など人気作で主役を演じている。

『フェラーリ』の撮影は、2021年の春にスタートする見込みだ。