IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦しているマツダモータースポーツのドライバーたちは、新型コロナウイルスの蔓延によるシーズンの中断期間が、ヨースト・レーシングからマルチマチックへのオペレーション移行を助けたと考えている。

 2020年もマツダチーム・ヨーストとしてシーズンを開始したチームは当初、3月のセブリング12時間レースと4月中旬に予定されていた第3戦ロングビーチの間のわずか4週間でプログラムオペレーターを切り替えることになっていた。

 しかし、新型コロナの感染拡大によってシーズンが中断されたため、マツダモータースポーツのメンバーは通常のオフシーズンより多くの時間を与えられることになった。

 カナダのマルチマチックがオペレーションを担う新チームでは、主要な担当者の大半は不変。北米スポーツカーシリーズの最高峰クラスを戦う2台のマツダRT24ーPは現在、ノースカロライナ州ムーアズビルにあるマルチマチックのショップに置かれている。
 
 プログラムに参加するハリー・ティンクネル、ジョナサン・ボマリート、トリスタン・ヌネス、オリバー・ジャービスという4名のレギュラードライバーたちは先日、7月4日にデイトナで行われるシリーズ復帰戦に備えて、多国籍クルーとともにこのショップを訪れている。

「彼らは実に素晴らしい仕事をした。ファクトリーはとても印象的だ」と語るのは77号車マツダを駆るジャービス。

「それは決して簡単なことではない。新しいチームに移る前に、2〜3日のテストがあったら良かったのだけど、これが僕たちが直面しているシナリオだ」

「しかし、体制の変更はシームレスなものになると確信している」

「(1月の)デイトナで僕たちはとても優れたパッケージを持っていることを証明できたと思う。クルマはそのときと同じもので、メカニックたちは以前からプログラムに取り組んできた」

「彼らはシャシー開発と構築にも関与しているため、チーム内には多くの知識があるんだ」

 55号車で昨年2勝を挙げたボマリートによれば、過去2年間に渡ってマルチマチックがエンジニアリングの面で存在感を示してきたことで、移行はさらにシームレスになったという。

 現在、マルチマチックの最高技術責任者であるラリー・ホルトの指揮下にあるオペレーションクルーは、ヴィンス・リベルトゥッチ(55号車)とリーナ・ゲード(77号車)が率いるエンジニアスタッフに加えて、データエンジニアおよびチーム・ヨースト下でデイトナ24時間時に採用された何名かのスタッフで構成されている。

「(組織に)大きな変化はなかった」と語ったボマリートは、「ヨーストのメカニックの中には移籍してきた人もいた」と続けている。

「このCOVID-19によって僕たちは4カ月間レースから離れることになった。その間に、落ち着いて細かい点やプロセスをすべて整える時間を得られたんだ」

 また、ティンクネルは「ヨーストからマルチマチックへの切り替えに関して、この余分な時間を持つことは必ずしも悪いことではない」と付け加えた。

「もちろん(新型コロナ対策のため)通常の10%程度の労力で運営され、誰もがZoomミーティングをしたり、自宅での仕事を進めてきた。組織的にはより良い形で週末のデイトナに臨めると思う」

「多くの人が同じ状況に立たされているけれど実際には、僕たちが準備しなければならなかった時間に余裕ができたことで、それが僕たちのチームの役に立ったと考えている」

「僕たちはこの悪い状況を最大限に活用したんだ」