ツインズが1シーズン最多本塁打記録を更新!

 1シーズン最多記録を更新する307本塁打を放ったミネソタ・ツインズをはじめ、ツインズに1本及ばなかった306本のニューヨーク・ヤンキースなど4チームが250本以上を記録し、アメリカン・リーグ通算で3478本が生まれた。では、各チームで最も本塁打を放ったスラッガーは何番を打っていたのか。
 

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東地区

◇ヤンキース チーム合計306本
<チーム内の最多本塁打>38本 グレイバー・トーレス内野手
<打順別内訳>1番:1本、3番:4本、4番:7本、5番:11本◎、6番:8本、7番:6本、8番:1本
 
◇ブルージェイズ チーム合計247本
<チーム内の最多本塁打>31本 ランダル・グリチック外野手
<打順別内訳>2番:4本、3番:6本、4番:6本、5番:12本◎、6番:1本、7番:2本
 
◇レッドソックス チーム合計245本
<チーム内の最多本塁打>36本 J.D.マルティネス外野手
<打順別内訳>3番:13本、4番:23本◎
 
◇レイズ チーム合計217本
<チーム内の最多本塁打>33本 オースティン・メドウズ外野手
<打順別内訳>1番:13本◎、2番:10本、3番:8本、5番:1本、6番:1本
 
◇オリオールズ チーム合計213本
<チーム内の最多本塁打>35本 トレイ・マンシーニ外野手
<打順別内訳>2番:20本◎、3番:12本、4番:3本
 

 
 東地区で最も多い306本塁打が飛び出したヤンキースでは、メジャー2年目のグレイバー・トーレス内野手が放った38本が最多。ジャンカルロ・スタントン外野手やアーロン・ジャッジ外野手といった“本来の主砲”が故障で離脱する中、当時22歳のトーレスが1年目の24本から14本上積みする活躍を見せた。トーレスが最も多く本塁打を放ったのは「5番」での11本。しかし、4番でも7本、6番で8本を記録するなど7つの打順で本塁打をマークしている。スタントンやジャッジ以外にも強打者が数多く所属するヤンキースなので、どの打順においても常に本塁打が期待できる選手が揃っているが、中でもトーレスの打順に適応する能力は抜群だった。
 
 トロント・ブルージェイズの最多本塁打はランダル・グリチック外野手の31本。キャリアハイの数となったが、トーレスと同様にこちらも「5番」で最も多い12本を放った。3番、4番でも6本ずつ記録しており、中軸を担う打者としてその期待に応えた形だ。2018年の覇者で昨季は地区3位に終わったボストン・レッドソックスでは、J.D.マルティネス外野手の36本がチーム最多。本塁打を記録したのは3番と4番のみで、「4番」で過半数の23本を放った。
 
 2010年以来の96勝を挙げ地区2位となったタンパベイ・レイズは、チーム本塁打数は地区4位の217本。その中で最も多くの放物線を描いたのがオースティン・メドウズ外野手の33本だった。メジャー2年目ながら大砲ぶりが開花したメドウズだが、打順ではなんと「1番」で13本塁打を放っている。次点が2番での10本となっており、上位で「主砲」としての活躍が光る珍しいケースとなった。地区最下位のオリオールズは、メジャー4年目28歳のトレイ・マンシーニ外野手が放った35本が最多だった。2番〜4番にかけて本塁打をマークしており、2番での20本が最多。近年唱えられる「2番に強打者を置く」という説にかなった結果となった。

中地区

◇ツインズ チーム合計307本
<チーム内の最多本塁打>41本 ネルソン・クルーズ指名打者
<打順別内訳>3番:41本◎
 
◇インディアンス チーム合計223本
<チーム内の最多本塁打>34本 カルロス・サンタナ内野手
<打順別内訳>3番:29本◎、4番:5本
 
◇ホワイトソックス チーム合計182本
<チーム内の最多本塁打>33本 ホセ・アブレイユ内野手
<打順別内訳>3番:33本◎
 
◇ロイヤルズ チーム合計162本
<チーム内の最多本塁打>48本 ホーヘイ・ソレーア外野手
<打順別内訳>2番:7本、3番:6本、4番:21本◎、5番:8本、6番:5本、7番:1本
 
◇タイガース チーム合計149本
<チーム内の最多本塁打>15本 ブランドン・ディクソン内野手
<打順別内訳>4番:3本、5番:6本◎、6番:3本、7番:1本、8番:1本、9番:1本
 

 
 昨季9年ぶりの地区優勝を果たしたミネソタ・ツインズ。メジャー史上最多となる307本もの本塁打を積み重ねたことも大きな要因となった。20本塁打以上を放った選手が8人いるが、その中で最も多かったのが41本を放った指名打者のネルソン・クルーズ。メジャー15年目の39歳ながら6年連続35本塁打以上を放ち、通算401本塁打とした“怪物”だ。クルーズが積み上げた昨季の41発は全て「3番」に座ってのものだった。108打点も3番だけ記録したもので、中心打者として圧倒的な存在感とともに信頼と安心をチーム内に残していた。
 
 地区4連覇が絶たれ2位に終わったクリーブランド・インディアンスでは、カルロス・サンタナ内野手が34本塁打で最多。キャリアハイに並ぶアーチの数となったが、こちらも「3番」で大半の29発を放っている。なお、サンタナに次ぐ32本塁打を放ったフランシスコ・リンドーア内野手も「1番」に固定されこの数字。上位打線に大砲が並ぶ形となった。シカゴ・ホワイトソックスの最多本塁打はメジャー6年目のホセ・アブレイユ内野手で33本。デビュー1年目から主砲として活躍を続けており、昨季は「3番」のみでこの本塁打をマークしている。
 
 ここまでツインズ、インディアンス、ホワイトソックスの主砲が「3番」で最も多い本塁打を記録しているが、カンザスシティ・ロイヤルズはメジャー3位の48本塁打を放ったホーヘイ・ソレーア外野手が「4番」で最多となる21本を放った。しかし、打順の柔軟性も持ち合わせており、2番で7本、5番で8本など、計6つの打順で本塁打を記録している。また、リーグ最少となるチーム149本塁打となったデトロイト・タイガースは、15本のブランドン・ディクソン内野手が最多だった。ミゲル・カブレラ内野手の離脱やニコラス・カステヤノス外野手の移籍で大砲を失いディクソンがその“椅子”に座ったが、あまりにもその椅子が大きすぎた。打順別の最多は「5番」での6本。複数の本塁打は4番〜6番と中軸にあたる位置でのものだったが、4番と6番では3本と「主砲」の称号を持て余した。

西地区

◇アストロズ チーム合計288本
<チーム内の最多本塁打>41本 アレックス・ブレグマン内野手
<打順別内訳>1番:3本、2番:9本、3番:17本◎、4番:12本
 
◇アスレチックス チーム合計257本
<チーム内の最多本塁打>36本 マット・チャップマン内野手、マット・オルソン内野手
<打順別内訳>チャンプマン=2番:17本、3番:19本◎ オルソン=3番:18本◎、4番:13本、5番:2本、6番:2本、7番:1本
 
◇マリナーズ チーム合計239本
<チーム内の最多本塁打>30本 ダニエル・ボーゲルバック内野手
<打順別内訳>3番:2本、4番:13本◎、5番:5本、6番:6本、7番:2本、8番:2本
 
◇レンジャーズ チーム合計223本
<チーム内の最多本塁打>30本 ルーフネッド・オドーア内野手
<打順別内訳>2番:2本、5番:2本、6番:15本◎、7番:9本、8番:2本
 
◇エンゼルス チーム合計220本
<チーム内の最多本塁打>45本 マイク・トラウト外野手
<打順別内訳>2番:45本◎
 

 
 2017年から2018年にかけての「サイン盗み」が判明し、昨季についても疑惑がささやかれているヒューストン・アストロズは、“結果”として西地区最多のチーム288本塁打を記録してリーグ優勝に繋げた。その中で最も多い本塁打を放ったのがアレックス・ブレグマン内野手で41本。2018年の31本から10本上積みし、キャリアハイの数字を残した。ブレグマンは「3番」で17本ものアーチを描いたが、4番でも12本、2番で9本を放つなど、39本塁打のジョージ・スプリンガー外野手、31本塁打のホセ・アルトゥーベ内野手、ユリ・グリエル内野手らとともに上位から中軸にかけて任される打順でそれぞれ期待に応えた。
 
 2年連続地区2位でポストシーズンに進出し、かつての強さを取り戻したオークランド・アスレチックスは、マット・チャップマン内野手、マット・オルソン内野手がともにチーム最多の36本塁打を放った。メジャー3年目のチャップマン、4年目(実質3年目)のオルソンともにキャリアハイの本数で打線をけん引。しかし、チャップマンが「3番」で最多19本を放ったのに対し、オルソンも「3番」で最多18本を放ち、同じ打順で役割を分け合った。しかし、チャップマンは2番で17本、オルソンは4番で13本をマークしており、チームとして「ダブル主砲」は打線に幅が出る心強いものとなった。
 
 シアトル・マリナーズとテキサス・レンジャーズは、それぞれのチーム内の個人最多本塁打が30本で同数。マリナーズは「4番」で最多の13本を放ったダニエル・ボーゲルバック内野手、レンジャーズは「6番」で最多の15本を放ったルーフネッド・オドーア内野手だった。オドーアに関しては、ア・リーグのチーム別最多本塁打の選手の中で唯一となる「打順6番以降で最も多い本塁打を放った選手」となっている。
 
 大谷翔平選手を擁するロサンゼルス・エンゼルスは、リーグ最優秀選手賞(MVP)を獲得したマイク・トラウト外野手がチーム最多の45本塁打をマーク。最近8年間で6度目のシーズン30本塁打以上としたトラウト自身キャリア最多の本数で、主砲として完璧な地位を固めている。そして、昨季放った45本は全て「2番」でのもの。先発出場も2番での133試合が全てで、オリオールズのマンシーニ以上に「2番最強説」を唱えるには格好の題材となっている。

ア・リーグの「主砲」、最多は3番の5人

 ア・リーグでは、チーム内最多本塁打を放った「主砲」15人のうち、それぞれの選手が最も多い本塁打を放った打順は「3番」で5人(クルーズ、サンタナ、アブレイユ)。次に多かったのが「4番」と「5番」の3人だった(4番はマルティネス、ソレーア、ボーゲルバック、5番はトーレス、グリチック、ディクソン)。
 
 近年、代表格トラウトのようにメジャーリーグで2番に強打者を置くことが効果的とされる“説”が多く伝わり回っているが、結果として「3番」で大砲が結果を残しているケースが依然として多いことが分かった。
 
 しかし、33本塁打のメドウズを上位打線に置いて得点を狙うレイズのようなチームもあり、スラッガーの打順1つを見てもそれぞれのチームの特徴が表れている。後編のナショナル・リーグではどのような結果になっているだろうか。