◆ 新チームの救世主候補は…?

 2020年の年明けから早くも2週間が経過。1月もあっという間に折り返し地点を迎え、2月1日の“球春到来”がいよいよ近づいてきた。

 新シーズンに向けて様々な準備を行ってきた各球団。なかでも大きな注目を集めるのが、“新加入選手”たちの動向だ。前年の反省、さらにはオフの動きを踏まえたうえで、足りない部分を埋める存在として期待を受けてやってくる男たち。期待に応えてチームの救世主となることができるのか、彼らの働きぶりがシーズンを左右すると言っても過言ではない。

 そこで今回は、“球春到来”を前に各球団の新加入選手をピックアップ。ここでは、矢野体制の1年目からクライマックスシリーズ進出を果たした阪神を取り上げる。


◆ 大砲と打点王で得点力アップを

 シーズン最終盤はまさに“負けたら終わり”の状況から破竹の6連勝。3連覇王者・広島をギリギリのところで交わし、3位に滑り込んだ阪神。矢野燿大新監督の下、明るく活気に満ちたチームに生まれ変わったものの、一度つまずくと立て直すのに時間がかかり、浮き沈みの激しい1年となった。

 昨年も課題となったのは得点力。長らく打線の迫力不足が泣き所として指摘されていたが、チーム打率.251はリーグ4位、本塁打94も5位で、総得点538はリーグワースト。貧打を解消すべく、このオフは2名の大砲候補を獲得した。

 目玉は昨季もメジャーで52試合に出場し、8本塁打を放っている左のジャスティン・ボーア。エンゼルスでは大谷翔平とチームメイトで、「日本の野球に関する情報を色々と教えてもらい、日本でプレーすることを真剣に考えていました」と、かねてから日本の野球に興味を示していたことも口にしており、待望の大砲候補として大きな期待がかかる。

 また、メジャーの実績では劣るものの、昨季は韓国リーグで打点王に輝いたジェリー・サンズも見逃せない。異国で結果を残してきたという経験は大きく、新天地・日本でも勝負強さを発揮することができるか。この2人が打線の軸としてハマれば、一気に長年の課題解決が近づいてくる。


 さらに、強みだった投手陣ではピアース・ジョンソンが退団することになったが、メジャーでリリーフをメインに戦ってきたジョン・エドワーズを補強。加えてソフトバンク時代にリリーフとして実績を残しているロベルト・スアレスも獲得するなど、ブルペン陣の補強もバッチリ。先発候補としてジョー・ガンケルも押さえ、どこかが欠ければすぐに白羽の矢が立つ体制を整えている。

 あとはこの手札をどのように生かすのか。残留する3名も含め、助っ人8名体制で挑む新シーズン。2年目を迎える矢野監督の手腕が問われる。


◆ 阪神の新加入選手

【投手】

▼ 中田賢一 (前ソフトバンク)
背番号:20
生年月日:1982年5月11日(37歳)
出身:福岡県
投打:右投右打
身長/体重:181センチ/82キロ
[昨季成績] 1試(4.2回) 0勝0敗 防1.93
[NPB通算] 294試(1539.2回) 100勝77敗16ホールド・1セーブ 防3.72


▼ ジョン・エドワーズ
背番号:42
生年月日:1988年1月8日(32歳)
出身:アメリカ合衆国
投打:右投右打
身長/体重:196センチ/108キロ
[昨季成績] 9試(8.0回) 2勝0敗 防2.25
[MLB通算] 49試(41.2回) 2勝0敗3ホールド 防3.67

<コメント>
「来季、日本でプレーをするにあたり、まずはこのような機会を与えていただいた阪神タイガースに、私と家族は心から感謝しています。これまでのプロ野球の世界で良かったこと、上手くいかなかったことの両面がありましたが、また日本で新たな人生の1ページが始まると思うと非常にワクワクしています。藤川投手につなぐ役割を全うして、阪神タイガースの優勝に貢献します」


▼ ジョー・ガンケル
背番号:49
生年月日:1991年12月30日(28歳)
出身:アメリカ合衆国
投打:右投右打
身長/体重:196センチ/102キロ
※MLB出場歴なし
[昨季成績(AAA)] 19試(87.2回) 8勝2敗3ホールド 防3.80
[マイナー通算] 172試(717.2回) 45勝39敗13ホールド・12セーブ 防3.59

<コメント>
「大変エキサイティングです。ヤクルトのマクガフ投手から日本の野球の素晴らしさを聞いていたので、阪神タイガースからオファーをいただいたときは、大変興奮しました。チャンスをいただいたからには、しっかりと準備をしてキャンプに合流したいと思っています。先発候補であると聞いていますので、自分の持ち味である攻めのピッチングができるように頑張っていきたいと思っています」


▼ ロベルト・スアレス (前ソフトバンク)
背番号:75
生年月日:1991年3月1日(28歳)
出身:ベネズエラ
投打:右投右打
身長/体重:188センチ/95キロ
[昨季成績] 9試(26.2回) 0勝4敗 防5.74
[NPB通算] 78試(90.1回) 3勝11敗29ホールド 防4.28

<コメント>
「また日本に戻って来ることができると決まり、大変喜んでいます。体力的にも、まだまだやれる自信もありますし、阪神タイガースやタイガースファンのみなさんに自分と契約したことが良かったと言ってもらえるように頑張りたいです。応援よろしくお願いします」


【内野手】

▼ ジャスティン・ボーア
背番号:41
生年月日:1988年5月28日(31歳)
出身:アメリカ合衆国
投打:右投左打
身長/体重:193センチ/122キロ
[昨季成績] 52試 率.172(151−26) 本8 点26
[MLB通算] 559試 率.253(1714−433) 本92 点303

<コメント>
「昨シーズンのオフに阪神タイガースから熱心に誘っていただいて以来、私の尊敬するイチロー選手や、今年チームメートだった大谷投手からも、日本の野球に関する情報を色々と教えてもらい、日本でプレーすることを真剣に考えていました。今年も阪神タイガースからオファーをいただいたことで、日本でプレーすることを決めました。イチロー選手を訪ねて神戸を訪ねた事もあるので、違和感は全くありません。来日したらすぐにコンビニに立ち寄って、ツナや照り焼きチキン入りのおにぎりを買っていると思います。まずは、キャンプでチームメートからいろいろと教えてもらい、早くチームの一員として認められように頑張っていきたいと思っています。ファンの皆さん、応援よろしくお願いします」


【外野手】

▼ ジェリー・サンズ
背番号:52
生年月日:1987年9月28日(32歳)
出身:アメリカ合衆国
投打:右投右打
身長/体重:193センチ/102キロ
[昨季成績] MLB出場なし
[MLB通算] 156試 率.238(420−100) 本10 点57

<コメント>
「阪神タイガースとの契約が完了し嬉しく思っています。米国のマイナーで同僚だったジョンソン投手から阪神タイガースで素晴らしい時を過ごしたと聞いていました。来季、優勝するためには得点力を上げることが必要だと聞きましたので、打点を稼いで貢献したいです。外野と一塁を守っていたので、チームから求められたポジションでベストを尽くします。阪神タイガースのファンの方々の熱狂的な応援は既に映像で確認しており、今から阪神タイガースのユニフォームを着てプレーをすることに気持ちが高ぶっています」