◆ ソフトバンク4年連続日本一の使者となれるか?

 V9を達成した巨人以来となる4年連続日本一を目指す、今季のソフトバンク。そのキーマンとして注目を集めているのが、ヤクルトから移籍してきたバレンティンだ。

 2011年に来日して以来、在籍9年間で288本塁打を記録した大砲であることは、あらためて説明するまでもないだろう。2013年には60本塁打を放ち、1964年に王貞治が記録したシーズン最多本塁打の記録を更新。昨季も33本塁打を放つなど、その長打力に衰えは見られない。

 キューバ代表にも名を連ねるデスパイネ、グラシアルが主軸を張るソフトバンクにとって、その穴をカバーする存在としてバレンティンにかかる期待は大きいものがある。

 バレンティンは昨季、FA権を取得したことで、今季から外国人枠を外れて日本人選手と同じ扱いでプレーすることができる。ポジション争いというハードルはあるものの、仮にデスパイネとグラシアルが復帰したとしても外国人枠に関係なく起用できるため、デスパイネ、グラシアルと共に「超強力打線」を形成することも可能だ。

 まさに、ソフトバンク4年連続日本一の使者ともいうべきバレンティンだが、今年の7月で36歳。年齢的な衰えも懸念されるが、ここまでは鷹の主砲として存在感を見せつけている。

 外国人枠を外れるということは、長年にわたって日本で活躍してきたということ。日本で実績を残し、FA権を取得してきた超優良助っ人たちは、過去にどんな成績を残してきたのだろうか――。


◆ ラミレスは最優秀選手に選ばれる大活躍!

 振り返ったのは、前年にFA権を取得して、外国人枠を外れた選手のシーズン開幕当時の年齢と成績。今季から外国人枠を外れるバレンティンを除くと、これまでに4選手が該当した。

▼ T.ローズ(2004年取得)
・2005年開幕当時の年齢:36歳
05年成績:打率.240 27本塁打 70打点(巨人)
04年成績:打率.287 45本塁打 99打点(巨人)

▼ A.ラミレス(2008年取得)
・2009年開幕当時の年齢:34歳
09年成績:打率.322 31本塁打 103打点(巨人)
08年成績:打率.319 45本塁打 125打点(巨人)
※MVP、首位打者、ベストナイン獲得(09年)

▼ A.カブレラ(2010年取得)
・2011年開幕当時の年齢:39歳
11年成績:打率.225 10本塁打 35打点(ソフトバンク)
10年成績:打率.331 24本塁打 82打点(オリックス)
※最高出塁率、ベストナイン獲得(10年)

▼ J.フェルナンデス(2011年取得)
・2012年開幕当時の年齢:37歳
12年成績 打率.243 19本塁打 51打点(楽天)
11年成績 打率.259 17本塁打 81打点(西武)

 全選手が34歳以上で開幕を迎えているように、全盛期を過ぎている感は否めない。だが、故障に泣いたカブレラ以外は全員規定打席に到達。ラミレスに至っては、前年に続いて最優秀選手に選ばれ、自身初となる首位打者のタイトルも獲得した。結果的に、この年の巨人の日本一に大きく貢献している。

 ちなみに4選手のうち、外国人枠を外れた後、3年以上NPBのチームでプレーしたのは、外国人枠が外れた当時の年齢が低かったラミレスのみ。果たしてバレンティンはどのような結果を残すのか――。再び延期となった球春到来を心待ちにしたい。


文=福嶌弘(ふくしま・ひろし)