荻野貴司、清田育宏、角中勝也、マーティン、福田秀平…。名前を挙げただけでもロッテの外野手争い、一軍争いはかなり熾烈だ。昨季シーズン終盤なんどもチームを救う好走塁を見せた岡大海も、持っている能力を最大限に発揮することができれば、レギュラーを一気に奪う可能性を秘めた選手だ。

 特に昨年の試合前の打撃練習(ZOZOマリン)では、レアード、井上晴哉といった長距離砲に負けじと、とてつもない飛距離の打球を飛ばしていた。公式戦でも、昨年6月16日に行われた中日戦で、日本ハム時代にチームメイトだった谷元圭介から「打った感じはよかったですし、あんなに飛ぶとは思わなかったです」とバックスクリーンに飛び込む豪快な一発。あのような当たりを、練習ではバンバンレフトスタンドに放り込んでいるのだ。

 走っても昨季は14度の盗塁機会で13度盗塁を成功し、守っても広い守備範囲と強肩を見せるなど、“走攻守”三拍子揃った選手だ。

 井口監督も、球団公式インスタグラムの質問コーナーで、岡大海について「三拍子そろった選手で、力を1年間を通して発揮をすれば、すぐに1億円プレーヤーになれる選手。まだ自分のポテンシャルに気が付いていない部分を感じます。もっと自分に自信をもってプレーをして欲しいなあと思います。足も速いし肩も強い。そしてファンの皆様もご存知と思いますが本塁打を打った際のあの飛距離。レギュラーをとらないといけない選手です」と評価するなど、期待値はかなり高い。

 レギュラーをモノにするためには、打撃で結果を残し続けること、武器である走塁、守備でも安定したプレーを見せ続けること。つまりは、大きな“波”を作ることなく、シーズン通して“安定”したプレーこそ、レギュラー獲得の道となってくる。

 「僕の場合は走攻守、全部でアピールしていかないといけないと思います。その3つを何ひとつ欠けることなく、やっていかないといけないと思います」(19年10月2日取材)

 「僕自身、走らなきゃいけないというのもありますし、大前提に打率、OPSをどんどん上げていきたいと思います」(20年2月9日取材)

 本人も“走攻守”全てでアピールする必要があると話している。そのなかでも打撃では、春季キャンプ時点で長打を求めつつ、打率を上げていくことを目指していると話していた。

 岡本人に直接確認していないので、真相はわからないが、3月の打撃練習を見ると、レフトへの大きな当たりだけでなく、右方向への打球が増えている。3月24日、25日のZOZOマリンスタジアムで行われた一軍練習の打撃練習では、そのほとんどがセンターから右へ打ったものだった。

 2月、3月の一軍の練習試合、オープン戦を振り返ると、2月の練習試合では打席数が少なかったが、そのなかでしっかりとバットでアピールした。3月20日に開幕が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、5月中の開幕を断念し、交流戦の中止が決まった。

 いつ開幕するかわからないなかで、調整が難しいだろうが、岡にはシーズンが開幕したときにはレギュラーを奪うような活躍を見せて欲しいところだ。そうすることで外野のレギュラー争いはさらに熾烈になり、チーム力のアップに繋がるはずだ。

文=岩下雄太