◆ 体づくりに励んだ1年目

 ロッテの藤原恭大は6日、20歳の誕生日を迎えた。10代からいよいよ20代に突入した。藤原自身のみならず、マリーンズファンの多くが、この20代でマリーンズの中心選手へと飛躍を遂げて欲しいと思っていることだろう。

 近い将来、マリーンズのみならず球界を代表する選手になるために、プロ1年目の昨季から明確な目標を持って着々と準備を続けている。プロ1年目の昨季は、開幕一軍入りを果たし、球団の高卒新人では54年ぶり3人目となる開幕スタメンを掴んだ。楽天との開幕戦でプロ初安打を放ったが、4月7日に二軍落ち。

 「全部足りなかったんですけど、体力的にもついていけないところが多かった。技術もやらないといけないんですけど、体がしっかりできていなかったら、技術もついてこないと思います」。

 一軍でプレーするなかで、体力不足を痛感し、「まずは体を大きくして、そこからだと思うので、そこだけを意識してやっています」と体づくりに重点を置いた。

 プレー面でも後半戦は二軍の投手にアジャストし、自分の間合いで打てているように見え、着実に進化を遂げているように見えた。「前半に比べれば、よくはなったのかなと思うんですけど、バッティング中心ということではなく、体づくり中心ということをやっていた。フォームであったり、修正というのがなかなかできなかったというのがありました」。

 技術面での課題を挙げながらも、打撃面では11月のロッテ浦和球場での秋季練習では飛距離が伸び、打撃に力強さが増し、パワーアップしている印象を受けた。体づくりの効果が出ているのかと問うと、「そうですね。それもありますし、バッティングは振らないと、絶対に良くならない。今はシーズンに比べれば数的には10倍くらい振っている。そこは良くはなると思う。この期間にしっかり振り込んで、(2020年)シーズンにつなげたいかなと思いますね」と語った。

 堀二軍打撃コーチも、昨年11月の取材で藤原について「振る力はついていると思いますよ。まだまだですけど、プロの体になりつつあると思いますね。体ができているということは、確率がだんだんよくなってきていることだと思いますね」と評価。その一方で、「まだまだやることはたくさんあります。今年(2019年)彼は体をつくるところから始まっている。他の何年もやってきた先輩と同じことができるかというと、まだまだ。体ができあがってきて、彼のポテンシャルからするともっともっとよくなると思います」と話していた。


◆ 今オフは打撃メインに

 「一番は打撃をやりたいと思います」。

 自主トレでは、黙々とバットを振り込んだ。そのなかで、「トップの位置を低くするのと、レベルスイングでという意識してやっています」とテーマを置いて打撃練習に取り組んできた。

 「そのスイングができたときは、自分が思った打球がいっていると思うので、去年に比べて自分の形というのがわかってきた。そこは良い部分かなと思います」。

 オフから取り組んできた打撃に、春季キャンプの時点では手応えを掴みつつあったが、投手と実際に対戦して見えてきた課題も挙げている。

 「まだまだ完成度が低いですし、逆方向を打つということは手で操作してしまうことが多いので、上半身に頼りすぎずに、下半身主導というのが打撃の基本だと思う。そこは見つめなおしてというか、打撃練習のときに意識してやっていきたいと思います」。

 今後さらに打撃の精度をあげていくためにも、「成長していかないといけない。そこはやっていきたいと思います」と力を込めた。

 藤原はオープン戦の序盤までは一軍に帯同していたが、3月に入ってからはファームで過ごす時間が多くなった。ファーム練習試合では、3月22日の楽天戦で3安打するなど、6試合に出場して、打率.304(23−7)の成績を残した。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕は無期延期となり、開幕をいつ迎えるかわからない状況だ。本来であれば、実戦で腕を磨いているところだったが、現状ではそれができない。伸び盛りの20歳。大きく飛躍を遂げる20代にするため、今は我慢のときとなっている。シーズンが開幕したときに、ガンガン打って、実戦経験を磨いていきたいところだ。

文=岩下雄太