◆ 上位3人が粘り

 マリーンズは敵地・楽天との3連戦の初戦を11安打、12四死球、8得点を挙げ、8−4で勝利した。

 初回の3得点と7回の5得点で8点を奪ったものの、再三好機を作りながら13残塁と課題も残した。しかし、その一方で楽天投手陣に231球を投げさせた粘りは評価してもいいだろう。

 そのなかでも、1番・角中勝也、2番・中村奨吾、3番・マーティンの3人で104球を投じさせた。初回、楽天の先発・弓削隼人に対し、先頭の角中は簡単に2球で追い込まれるも、際どいコースのボールを冷静に見極め、3ボール2ストライクし、結果的に中飛に倒れたが7球を投げさせた。

 2番・中村も初球と2球目のインコースストレートを見逃し追い込まれるも、そこからファウルで粘り、3ボール2ストライクとすると、11球目の低めのカーブを見逃し四球を選ぶ。3番・マーティンも3ボール2ストライクからファウルで3球粘ったあと、9球目の高めに浮いた変化球を見逃し四球でチャンスを広げた。

 4番・安田尚憲が一直で倒れたが、5番・井上晴哉がセンター前のタイムリーで二者が生還(記録は1安打1失策で1打点)。清田育宏が10球粘った末に四球を選び、福田秀平の適時打でさらに1点を追加するなど、弓削に対して初回だけで47球を投げさせた。

 上位打線3人に注目すると、1番の角中は6打席で「34球」、2番・中村奨吾は無安打も3四球を選び6打席で「47球」、3番・マーティンも無安打ながら2四球2死球で「23球」を投げさせた。

 角中、中村、マーティンだけでなく、清田育宏も3打席で20球、この試合に限らず下位打線を打つ田村龍弘もファウルで粘って球数を投げさすなど、マリーンズ打線にいやらしさが出てきている。


◆ 安打が出なくても四死球で出塁

 中村、マーティンは3−0の2回一三塁で、2人で1本が出ていればという場面はあったが、無安打でも粘りに粘って四死球で出塁したことに価値がある。

 中村は2番に入ってから、16日の日本ハム戦で1試合3犠打を決めれば、この日のように無安打でも四球で出塁するなど、送って、打って、選んでクリーンナップへ繋げる。さらに、23日のソフトバンク戦では得点圏で走者を還し3打点を挙げるなど、チェンスメーカー、ポイントゲッターの両方を兼ね備えた“攻撃的な2番打者”、“繋ぎ型の2番打者”とはまた違った新たな“2番打者像”を作り出している。井口監督も21日の試合後には、「2番にいると、マーティン、安田、井上と繋がっていく」と評価した。

 3番のマーティンは最近5試合の打撃成績は打率.133(15−2)だが、8四死球で出塁率は.400。ここ2試合は3打数0安打だが、7四死球を選ぶ。チャンスの場面でも21日のソフトバンク戦では無安打ながら、2つの犠飛を放った。20日のソフトバンク戦で延長10回に値千金の同点2ランを放つ日もあれば、打てない日でもしっかりと四死球で出塁する。相手にとっては嫌な存在だろう。

 26日は、昨季までチームメイトだった涌井秀章と今季3度目の対戦。過去2度は抑え込まれたマリーンズ打線だが、粘りの打撃で勝機を見出したい。

▼ 角中、中村、マーティンの打席成績
角中勝也
第1打席:中飛/7球(弓削隼人)
第2打席:中安/3球(弓削隼人)
第3打席:見三振/10球(酒居知史)
第4打席:四球/6球(宋家豪)
第5打席:左2/4球(近藤弘樹)
第6打席:中飛/4球(森原康平)

中村奨吾
第1打席:四球/11球(弓削隼人)
第2打席:空三振/6球(安楽智大)
第3打席:左飛/7球(酒居知史)
第4打席:空三振/9球(宋家豪)
第5打席:四球/7球(近藤弘樹)
第6打席:四球/7球(森原康平)

マーティン
第1打席:四球/9球(弓削隼人)
第2打席:遊飛/2球(安楽智大)
第3打席:死球/4球(酒居知史)
第4打席:死球/4球(シャギワ)
第5打席:四球/4球(近藤弘樹)

※打席結果/投げさせた球数(投手)

文=岩下雄太