中日・岡林勇希

 目指していた一軍舞台は、予想外に早く訪れた。シーズン開幕してちょうど1カ月の7月19日、岡林勇希選手が一軍昇格した。ドラフト1の石川昂弥選手が一足先に呼ばれていたとはいえ、高卒ドラフト5位ルーキーの昇格は驚きだった。

 同日の阪神戦(甲子園)で代打でデビュー。プロ3打席目となった7月30日の広島戦(マツダ広島)では、早くも右前へプロ初安打を放った。8月2日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)では初スタメンで、またも右前へ快音を奏でた。

 2日の試合後には残念ながら、二軍行きが決まった。それでも岡林自身は一軍も経験し、「手応えは、思っていたよりもできて、自分でも驚いています」と話すほどだ。

 二軍に戻ったのも、将来を見据え、実戦で経験を積むため。9月7日時点でウエスタン・リーグでは、101打数33安打の打率.327と存在感を発揮している。

 三重・菰野高時代は投手としても活躍した。プロ入り後は二刀流も視野に入れていたが、キャンプ前には外野手1本で勝負することを決めた。18歳の決断。岡林の父・弘樹さんは連絡を受けた際、「自分の武器として、野手なら肩と足、投手ならスピードボール。武器はひとつより、2つあったほうがいいんじゃないか」と答えたという。結果、後押しする形になった。

「ショートの頭を狙って打つことを意識しています。あと下半身で振ることも意識しています」。そうやってバットでは結果を残してきた。課題はむしろ不慣れな守備と走塁。「打球に対する1歩目を早くし守備範囲を広げることと、盗塁の技術を向上させたい」。近い将来のレギュラー目指し、日々精進中である。

写真=BBM