サヨナラで優勝が決まった試合のエピソードとは?

サヨナラで優勝が決まった試合のエピソードとは?

 セ・リーグは巨人、パ・リーグは西武が首位を走っており、巨人は順調に行けば今日にもリーグ優勝を手にできる状況だ。ここで気になるのが「どのような形で優勝を決めるか」という点。例えば、巨人は2000年代に入ってから2度サヨナラでリーグ優勝を決めており、スタジアムを大いに盛り上げた。そこで今回は、こうした「サヨナラで優勝が決まったエピソード」を紹介する。

2000年巨人 絶対的守護神から2本の本塁打でサヨナラ優勝



優勝を決めるサヨナラ本塁打を放った二岡

 巨人ファンの間でいまなお語り草なのが2000年の巨人の「サヨナラリーグ優勝」だ。この年の巨人は4年ぶりのリーグ優勝を目指して大型補強を行い、俗に「ミレニアム打線」と呼ばれる強力打線を形成。6月以降は首位を譲ることなくリーグ優勝を果たした。

 優勝を決めた9月24日の中日戦は、9回裏で4点ビハインドの状況だったが、FA加入初年度の江藤智が中日の守護神ギャラードから起死回生の満塁ホームランを放って同点に追いつく。すると続く二岡智宏がライトスタンドにホームランを叩き込み、まさかの逆転サヨナラでリーグ優勝を決めた。わずか2分間の逆転劇に巨人ファンは大いに酔いしれた。

1996年オリックス イチローの一振りでサヨナラリーグ優勝



96年のオリックスはイチローのサヨナラ安打で優勝を決めた

 1996年のパ・リーグは、前年にリーグ優勝を果たしたオリックスと日本ハムが熾烈な首位争いを繰り広げたが、8月に入るとオリックスが抜け出し、9月23日の日本ハムとの直接対決に勝利してリーグ連覇を果たした。

 この試合は「オリックスが勝てば優勝」というものだったが、オリックスは日本ハムに1点のリードを許したまま9回裏2アウトまで追い込まれてしまう。しかしD.Jが起死回生の同点ホームランを放ち延長戦に突入。迎えた10回裏、ランナー一塁の状況でバッターはイチロー。日本ハム・島崎毅の2球目をレフトにはじき返し、一塁ランナーの大島公一がホームイン。激闘を制し、オリックスは見事に連覇を果たした。サヨナラ安打を放ったイチローが二塁ベース上で飛び上がって喜んだシーンを覚えている人も多いだろう。

2001年近鉄 史上初「代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打」



北川が放った上初の劇打で近鉄は優勝を決めた

 2001年は近鉄とダイエーが首位争いを繰り広げたが、いわゆる「いてまえ打線」を擁する近鉄がダイエーの追い上げを抑え、前年度最下位から見事に優勝を果たした。このときの優勝を決めた近鉄の北川博敏の逆転弾は、名場面集でも必ずといっていいほど上位に選出される球史に残る一打だった。

 シーズン最終戦となった9月26日の対オリックス戦。近鉄は先制するも、拙守が続いて9回表終了時点で2対5と3点のリードを許していた。迎えた9回裏、ヒットと四球で無死満塁となったところで北川が代打で登場。オリックスの大久保勝信の甘く入ったスライダーをバックスクリーン左横に叩き込み、これが史上初の「お釣りなしの代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打」となった。

2014年ソフトバンク 秋山監督が3度目にして初の本拠地胴上げ



2014年のソフトバンクは松田の一打で優勝

 2009年から2014年までソフトバンクを率いた秋山幸二監督は6年間で3度のリーグ優勝を果たしているが、本拠地での胴上げを経験したのは2014年の一度だけなのはご存じだろうか。実はこの「唯一の本拠地胴上げ」は、延長でのサヨナラで決まった劇的なものだった。

 この年はソフトバンクが一度は抜け出したものの終盤で大失速。マジック点灯はおろか、2位オリックスにゲーム差なしまで迫られていた。そんな中迎えた最終戦は、そのオリックスを本拠地に迎えた「負けられない一戦」になった。ソフトバンクは難病から復帰した大隣憲司が好投するも、終盤に追いつかれて延長戦に突入。嫌なムードが漂ったが、10回裏に松田宣浩がサヨナラ打を放ち、オリックスとの激闘を制した。ソフトバンクはその勢いのままCSも勝ち進み、日本一に輝いた。

1990年巨人 吉村のサヨナラ本塁打で史上最速でリーグ優勝



大ケガから復活し、優勝決定本塁打を放った吉村

 2期目となる藤田元司監督体制の2年目のシーズンとなった1990年の巨人は、序盤から圧倒的な強さを見せ、5月以降は一度も首位を明け渡すことなく独走。8月終了時点で2位広島に16.5ゲーム差をつけていた。9月に入ってもその勢いは衰えず、9月7日には早々にリーグ優勝に王手をかけた。

 迎えた9月8日のヤクルト戦は、巨人・宮本和知、ヤクルト・川崎憲次郎の両先発が好投し、2対2のまま延長に突入。すると10回裏1アウトの状況で、藤田監督は1989年終盤に大ケガから奇跡のカムバックを果たした吉村禎章を代打に送る。1990年シーズンはケガの影響で主に代打の切り札として活躍していた吉村は、ここでもその勝負強さを発揮。好投を続ける川崎から、ライトスタンドに飛び込むサヨナラホームランを放った。この一打で巨人は優勝。9月8日でのリーグ優勝は今も破られていない「史上最速記録」だ。

 「サヨナラで優勝が決まったエピソード」を紹介したが、このように劇的な幕切れでリース優勝が決まると、そのチームだけでなく相手チームのファンも「仕方ない」という気持ちになり、素直に祝福の気持ちが送れるだろう。足踏み状態が続いた首位の巨人だが、劇的な優勝を遂げるための布石なのかもしれない。

 ちなみに、サヨナラ優勝の多い巨人は、2002年に「サヨナラ負け優勝」という珍しい経験もしている。優勝マジック1で迎えた阪神戦の最中にマジック対象のヤクルトが破れて優勝が決まるも、その試合でサヨナラ負けを喫してしまった。史上初の珍事だった。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM


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