一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。

予告どおりのノーヒッター



表紙は巨人・長嶋茂雄


 今回は『1971年10月4日号』。定価は90円。
 
 入団2年目から4年連続で20勝以上をマークしていた近鉄の左腕・鈴木啓示。この年の開幕前には、
「今年はファンがびっくりするようなでっかいことをしてみせます」
 と宣言していた。
 しかし、結果的には史上5人目の5年連続20勝にこそ近づいていたが(これがすごいが)、特に例年と違うインパクトはなかった。

 やっと予告(?)を実現させたのが、9月9日の西鉄戦(日生)だった。試合前から「きょうは見とってください。三振をたくさん取ってみせますから」と話していた鈴木。さらに「監督さん、きょうはホームランが2本出そうです」と岩本堯監督にアピールし、この日は打順六番に入った。

 言葉どおり6回まで11奪三振。この時点で四球は出していたので完全試合はないが、鈴木は7回のマウンドに向かう際、ナインに「ノーヒットノーランを狙う」と宣言した。
 結果、自身2度目のノーヒットノーラン達成。
「僕は幸せな星の下に生まれた男です。わが人生はつきっぱなしです」
 と語った。

 では、またあした。

<次回に続く>

写真=BBM