駿河総合高からドラフト2位で入団したオリックスの紅林弘太郎。186センチの長身はチームの中でも際立つ

 こだわりを隠さない。186センチの長身に、長打力も秘める“大型内野手”であるオリックスのドラフト2位ルーキー・紅林弘太郎。将来の正遊撃手候補として期待を寄せられる高卒新人は、“憧れ”であり“こだわり”のポジションで飛躍を誓う。

 それは遊撃のポジションだ。小学時代は肩の強さを買われて投手や捕手を務めるも、本心は「ショートを守りたかった」。幼いころから見ていた巨人・坂本勇人に憧れ、遊撃の守備に魅了された野球少年は「純粋にカッコイイ」と、同ポジションにも強い憧れを抱いていったという。

 強い思いは、プレーするチームを変えるほどだった。中学進学と同時に入団しようと考えた硬式クラブチームでは「ピッチャーか、キャッチャーをやってほしいと言われて……」と入団を見送り、軟式クラブチームでプレー。念願のポジションを守ることができ、静岡・駿河総合高でも志願した。「入学したときにすぐに自分で言ったんです。ショートをやらせてください、と」。

 高校3年間では甲子園出場こそならなかったが、昨年のU18研修合宿に参加するなど、強肩強打の資質はスカウトの目にもプロ入り。日本最高峰の舞台で、飛躍を期し、現在はファームで腕を磨く中でも、こだわりは消えることはない。

「もちろん、試合に出られるなら、どこのポジションでも守ります。でも、選べるなら迷わずショートを選びます。やっぱりショートを守って活躍したいんです」

 当然、難しさも心得る。「多くのプレーに関わるポジション。サインプレーも多いし、外野との連携もあります。覚えることも多くありますが、だからこそ、やりがいもあるんです」

 現在の課題は「試合に出続ける体力をつけること」。そう感じさせるのも、また遊撃守備だ。

「守備は自信があったんです。でも、プロのレベルになると、まだまだ……。特に今まで(高校まで)と一番の違いを感じているのは守備範囲なんです。追いつける範囲が狭まっているなって。もちろん打球が速いのもあるんですけど、毎日試合があると疲れも出てくるし、集中力を維持するのも大変。普通にやっていれば捕れる打球も、疲れや集中力が欠けると、一歩目が遅くなって、追いつけなることもあるんです。だから、まずは試合に出続ける体力をつけていきたいと思っています」

 シーズンは数カ月にも及ぶ長丁場。レギュラーとして活躍するには、基礎体力は不可欠だ。そのための下地を築くプロ1年目。課題は守備だけでなく打撃面もあり「言い切れないほど多くある」と笑う18歳は、近い将来“こだわりの場所”で輝きを放つために汗を流し続ける。

写真=BBM