6日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『SUMMER STRUGGLE 2020』が開催され、飯伏幸太と棚橋弘至の絆が崩壊寸前となった。

 飯伏幸太は憧れの棚橋弘至とのタッグ“ゴールデン☆エース”を結成して今年2月に念願のIWGPタッグ王座を戴冠。しかし直後から新型コロナウイルス流行拡大の影響で新日本プロレスは大会を自粛することとなり、防衛戦の機会に恵まれぬまま時は過ぎて今月12日の大阪城ホール大会でタイチ&ザック・セイバーJr.を相手に王座陥落。
 飯伏&棚橋はリマッチを要求していたが、王者組はこれを拒否。その後も両組は10人タッグマッチなどで対面し、飯伏&棚橋は試合を通してアピールを続けていたが、試合中に執拗に狙われたこともあり棚橋のヒザの容態はどんどん悪化。試合中にも動きに精彩を欠く場面が見られるようになり、飯伏は棚橋に面と向かって「(コンディションを)上げてきてもらっていいすか?」と苦言を呈するなど、ゴールデン☆エースの間に不穏な空気が流れつつあった。
 そして、31日の試合で汚名返上に向けて張り切る棚橋のやる気が空回りしたことでタイチらに敗戦し、飯伏はタイチの「お前だって分かってんだろ?アイツはもう無理だってよ。見限れ!コイツはもう終わったんだよ!裏切れ!捨てろ!こんな奴!」の言葉に動揺。ヒザに大ダメージを負った棚橋を助け起こすこともなく1人でリングを去った。

 この日は、棚橋弘至&飯伏幸太&上村優也vsタイチ&ザック・セイバーJr.&金丸義信の6人タッグマッチが組まれ、棚橋が先発出ていこうとしたところで意見が割れ、まとまらない内に鈴木軍が奇襲して試合開始。
 試合開始直後に上村が1vs3の窮地を自力で脱出して見せるが、タッチを受けた棚橋はすぐにタイチ&ザックに捕まってヒザを徹底的に攻められ、有効打が1発も出ない内に上村に救出されて飯伏にタッチ。
 飯伏は絶好調のタイチを相手に蹴り合いで競り勝つものの、鈴木軍の3人は棚橋に照準を絞って3vs1の状況を作り出し、上村を孤立させる。そして最後は金丸が上村にディープインパクトを決め、棚橋が大の字になってダウンしている真横で3カウントを奪った。

 試合後、タイチとザックは棚橋を二人がかりで引き起こし、「こんな奴終わりだ!テメェの手で終わらせろ!やれよ!」と飯伏に踏み絵を迫るかのように棚橋へ攻撃を促す。
 飯伏は苦悩に満ちた表情で30秒ほど立ち尽くすが、しびれを切らしたタイチが「やれよコラ!」とザックとともに飯伏を袋叩きにして場外へ放り出し、「棚橋、終わったなお前も!IWGPは遠いぞオイ!」と先日に引き続く罵倒を浴びせ、場外で体育座りで悩む飯伏には「よく考えろお前。いつまでも棚橋じゃねえぞアイツは」と厳しい言葉。飯伏は足を引きずりながら立ち上がる棚橋に肩を貸すこともなく1人で会場をあとにした。

 余裕をたっぷり残して勝利したタイチは、「明日、NEVER6人タッグトーナメント(の1回戦)がある。なんなら、ノブには悪いけどよ、ノブと飯伏を替えてやってもいいぞ」と引き続き飯伏を勧誘し、棚橋には「何がエースだ、何が棚橋だ。全て終わりだ。お前はIWGPの“I(アイ)”の字も遠すぎるよ。違う“アイ”でも叫んでろ」と吐き捨てる。

 対する飯伏はバックステージで「いやあ、上村は凄いがんばってたんですけど……」と険しい表情で言葉を濁し、後から合流した棚橋の「飯伏、明日は、明日は信用してくれ。大丈夫!」の言葉に反応することもなく1人で控室へ。
 棚橋は無言で突っ伏してから「飯伏みたいな旬なレスラーを俺がつなぎ止めとく権利はないのかもしれないね」と寂しそうにつぶやいた。