香港デモ、発端の殺人容疑者が出所 台湾出頭の意向を表明

香港デモ、発端の殺人容疑者が出所 台湾出頭の意向を表明

香港で続く反政府デモのきっかけとなった、台湾で起きた殺人事件の容疑者が23日、刑務所を出所した。香港政府はこの事件を受け、犯罪容疑者の引き渡しを可能にする条例改定に乗り出していた。

陳同佳(チャン・トンカイ)容疑者(20)は、台湾で昨年、妊娠していた交際中の女性を殺害し、香港に戻った疑いがかけられている。

この日まで1年7カ月にわたり、女性のクレジットカードを使って現金を引き出したマネーロンダリング(資金洗浄)の罪で、香港の刑務所に服役していた。

陳容疑者は出所の際、殺害された女性の家族に謝罪を表明。台湾の捜査当局に出頭し、訴追を受ける用意があると述べた。

殺人事件きっかけに改定案

香港と台湾の間には、容疑者引き渡しの条約が結ばれていない。そのため香港政府は、この事件を引き合いに、容疑者の引き渡しができるよう逃亡犯条例の改定に乗り出した。

これに対し香港市民は、中国本土への引き渡しにもつながるとして猛反発。大規模な反政府デモが発生した。

改定反対派は、中国本土への引き渡しが可能になれば、香港市民は恣意的な拘束や不公正な裁判に直面する恐れがあると主張している。

逃亡犯条例改定案は、23日に立法会(議会)で正式に撤回される見通し。香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は、改定案をめぐって激しい反政府デモが続いたことから、7月に審議の中断を表明。9月になって、撤回する考えを表明した。

立法会は先週開催され、改定案が撤回される見通しだったが、林鄭氏の演説を野党議員たちが妨害して中断された。

香港の反政府デモはこの改定案への抗議として始まったが、その後、完全な民主化と中国政府の介入を弱めることも要求するようになっている。

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