ドナルド・トランプ米大統領の元側近で、偽証罪などで有罪となったロジャー・ストーン被告の事件を担当した検察官4人が11日、そろって担当を降りた。司法省が求刑を軽減する方針を明らかにした直後だった。

ストーン被告は、トランプ氏が勝利した2016年大統領選におけるロシア介入に関する下院情報委員会の調査を妨害した罪や、偽証、証人買収など7件の罪状で、昨年11月に有罪となった。

検察当局は10日、禁固7〜9年を求刑した。


トランプ氏のツイート後に一転

この求刑をめぐり、トランプ氏は11日、「とてもひどくて不公平だ」とツイート。

司法省は同日、求刑は「過度で正当な根拠がない」とする新たな裁判書類を提出。求刑を軽減する考えを示した。

その直後、4人の検察官が担当を離れた。

「不都合な偶然」

司法省が新たに出した、求刑を疑問視する裁判書類には、ストーン被告の事件を担当してきた検察官4人は誰も署名しなかった。書類を提出した担当者は、この事件の担当に加わったばかりだった。

司法省は、求刑の軽減する方針について、トランプ氏がツイートする前の10日夜に決定したと主張。

ある幹部は、トランプ氏のツイートのタイミングを「不都合な偶然」と表現した。

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事件の担当を離れた検察官の1人、ジョナサン・クラヴィス氏は、連邦検察官を辞職する考えを明らかにした。

ストーン被告の量刑は今月20日に言い渡される予定。

トランプ氏は記者団に、この件で司法省に指示はしていないと述べた。

民主党議員から非難の声

民主党のチャック・シューマー上院院内総務は、「大統領は司法省全体を、自分の敵を訴追し友人を救うための個人的な訴訟機関だと思っているのではないか」と記者団に語った。

民主党のアダム・シフ下院情報委員長(カリフォルニア州)は声明で、大統領のいかなる介入も「あからさまな権力乱用」に当たるとの考えを示した。

「トランプ大統領は不正を隠すために議会でうそをついた人を守り、司法長官がその努力を助けるという、明確なメッセージを発することになる」