イギリスの新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)の死者が2万6000人を超えた。政府はこれまで病院での死者のみを集計していたが、29日からは自宅や介護施設などでの死者も統計に含めている。

ドミニク・ラーブ外相は毎日行われている定例会見で、新たな数値には3月2日以降に病院外で亡くなった人の数を含めたと説明。「突然、死者が急増したわけではない」と述べた。

一方で、流行のピークはまだ過ぎ去っておらず、イギリスは「危険な時期」にあると警告した。

政府の統計は、新型ウイルスへの感染が確認された後に亡くなった人だけを対象としている。

28日には5万2429件の検査が行われたが、政府は4月末までに1日当たりの検査件数を10万件まで増やすとしている。

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イングランド公衆衛生庁(PHE)の発表によると、28日午後5時までの24時間では765人が亡くなり、死者は全体で2万6097人となった。

これには、これまで含まれていなかったイングランドでの3811人の死者が新たに加えられた。うち7割が病院外で、3割が病院で亡くなったという。

また、全体の感染者は16万5221人と、前日から4076人増えた。イギリスの総人口は約6700万人。

「大きな検査能力」が必要

BBCのヒュー・ピム保健編集長は定例会見で、介護施設での新型ウイルス検査が早期に始まらなかったことについて質問した。

これに対しラーブ外相は、介護施設での検査には「非常に大きな検査能力」が必要だったと説明。政府はすでに「介護施設の入居者や職員」まで検査範囲を広げているが、「流通に問題」があったと認めた。

イギリス政府は検査プログラムを拡大しており、現在は介護施設の入居者や職員、65歳以上の高齢者、在宅勤務が不可能な人は、COVID-19の症状が見られる場合は検査を受けられる。検査は、政府のウェブサイトから予約が可能だ。

PHEの医療ディレクターを務めるイヴォーン・ドイル教授も、介護施設でアウトブレイク(大流行)があればいつでも当局が介入してきたと説明した。

また、75歳以上の人への影響など、「新型ウイルスが異なる集団でどのように作用するのかを学んだ」と話した。

「(介護施設での)死者数が多い理由のひとつに、感染から亡くなるまでの期間が非常に短いことが挙げられる」

その上で、当時は検査を受けることも不可能だったかもしれないと指摘し、「現時点では検査によって大きな違いが出たかどうかを知るのは不可能で、私たちが知りたいことでもある」と続けた。

ロックダウン緩和には慎重姿勢

ロックダウン(都市封鎖)の緩和についてラーブ首相は、政府の新型ウイルス対策を策定している非常時科学諮問委員会(SAGE)が5月初めにまとめる助言を待っている状態で、現時点で政府が示している緩和の条件が満たされているかは「分からない」と述べた。イギリス政府のロックダウン緩和の条件は以下の通り。

・国民保健サービス(NHS)が事態に対応できること
・日別の死者数が「継続かつ一貫して」減り続けること
・感染者増加のペースが「対応可能な水準」に下がりつつあるという信頼できるデータがそろうこと
・検査と個人用防護具(PPE)の供給量が今後の需要に確実に応えられること
・どの緩和措置も2度目の感染ピークの原因とならないこと

イングランド副主任医務官のジョナサン・ヴァン・タム教授も、慎重にロックダウンを緩和しなければウイルスはふたたび広がると警告。学校の再開を検討するのは「時期尚早」だと述べた。

また、屋内よりも換気性の高い屋外の方が感染の可能性が低いのは「明らか」だが、海岸に遊びに行ったり、パブの外で飲んだりといった屋外活動の再開には「慎重」になるべきだと呼びかけた。

「これに関しては非常に確実に前進し、非常に慎重にならなくてはならない。長期間、もしかするとワクチンが完成するまで続くかもしれない」


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