大塚商会は2019年12月期の決算を発表した。連結で売上高は前期比16.7%増の8865億3600万円、営業利益は29.4%増の621億9200万円、経常利益は29.3%増の637億600万円でいずれも過去最高を記録。19年7月29日に業績予想を上方修正していたが、その修正計画も上回る好業績となった。

 最大の要因は「Windows 7」のサポート終了に伴うPC販売の伸びだ。大塚裕司社長は、「PC市場は19年後半に特需が発生した形だが、当社は上期も含めて好調を維持できた。まずはラージアカウント系から需要が膨らみ、直近では中堅中小企業向けの販売がそれを上回る伸びを示している」と説明。また、「(14年の)『Windows XP』の特需と違うのは、単なるPCの買い替えではなく、働き方改革のためのモバイル系のソリューションやネットワーク環境の整備に関する商材が追加で受注できているケースが多いこと」とも語り、複数の商材を組み合わせたソリューション提案が営業の現場に根付いてきていることをうかがわせた。
 連結子会社も軒並み好業績で、ネットワールドの売上高は前期比17.8%増の1232億1700万円。ハイパーコンバージドインフラやストレージ、セキュリティ商材がいずれも好調だったという。また、業務ソフト開発・販売のOSKも主力の「SMILE V」が順調に顧客を獲得した。大塚社長は「OSKは初めて売上高が100億円を超えた。18年に従来の基幹系システムとしての機能と情報系の統合グループウェアを共通プラットフォーム化して統合したが、その価値が市場に本格的に浸透し始めてきた」と評価した。
 一方で、PC販売の特需の反動も懸念される20年12月期は、通期で売上高8640億円、営業利益637億円、経常利益646億円の計画。減収計画となるが、大塚社長は「社内予算としては当然増収を目指す」とコメント。5Gの商用サービスが本格化し、AIやIoTを活用した新たなシステム需要がさらに拡大すること、働き方改革の継続的なニーズが見込めることなどから、事業環境はそれほど厳しいものではないという見解を示した。20年は「大戦略Ⅱ」と銘打った社内改革も推進し、デジタルマーケティング、ウェブ上の顧客ポータル、各種セールステックの活用やインサイドセールスの拡充により、顧客とのエンゲージメント最適化を図っていく。(本多和幸)