日本オラクルは2月3日、「Oracle Cloud」の国内2拠点目となる「大阪リージョン」を開設したと発表した。昨年5月の東京リージョン開設時は「半年後には大阪リージョン開設を目指す」(フランク・オーバーマイヤー社長)としていたが、当初の計画からやや遅れての開設となった。ただし、看板製品である「Oracle Autonomous Database」はもちろんのこと、SaaS「Oracle Cloud Applications」なども含め、Oracle Cloudを「フルサービスで網羅した」(竹爪慎治・執行役員クラウド事業戦略統括)。ケネス・ヨハンセンCEOは、「国内で完結したDR構成が必要なミッションクリティカルシステムでの活用や、金融、公共分野などで西日本に本拠を置く顧客の獲得を加速するドライバーになると期待している」とコメントした。

 米オラクルは現在、「Gen2 Cloud(第2世代クラウド)」と位置付ける次世代アーキテクチャーによるクラウドインフラ整備をグローバルで進めている。例えばAWSは11年に東京リージョンを開設して以降、18年にようやく大阪に機能を限定したローカルリージョンを設置し、21年に通常のリージョンとしてほぼフルラインアップの機能を利用できる予定だ。他社の状況を見ても、オラクルが投資を強化してクラウドインフラ整備を急ピッチで進めていることがうかがえる。実際にこの1年だけでも、世界で17のGen2 Cloudリージョンを開設した実績がある。20年末までに36リージョンの稼働を目指しており、同日、大阪に加えてメルボルン、ジェッダ、モントリオール、アムステルダムのリージョン開設も発表した。
 エンタープライズIT市場で多くの顧客を持つオラクルらしく、Gen2 Cloudではセキュリティ、パフォーマンスを重視し、ミッションクリティカルなワークロードのクラウド化にフォーカスしてきた経緯がある。大阪リージョンの開設にあたって、竹爪執行役員も「エンタープライズのために再構築したクラウドであり、セキュリティを最優先に考えているし、パフォーマンスやコスト、先進のデータベース技術を核にしたデータマネジメントでも優位性がある」と改めてアピール。まずは既存のオンプレミスのワークロードのクラウド化需要などを捉えてクラウドビジネスの成長を図る考えだ。(本多和幸)