KDDI(髙橋誠社長)とソフトバンク(宮内謙社長)は4月1日、地方における第5世代移動通信システム(5G)のネットワーク整備を共同で推進するための合弁会社「5G JAPAN」を設立した。両社が協業することで5Gネットワークの構築にかかる投資を抑制しつつ全国への展開を早めたい考え。
 3月末からNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが5Gの商用サービスを開始した。しかし、現状では限られたエリアでしか利用することができず、各社は全国展開を急いでいる。ただし、従来よりも高い周波数を用いる5Gでは電波の到達範囲が狭くなる。そのため、膨大な数の基地局を整備する必要があるという課題があった。
 そこでKDDIとソフトバンクは2019年7月、5Gネットワーク早期展開を目指し協業することに合意。19年秋から北海道旭川市や千葉県成田市、広島県福山市で共同実験を開始し、実際に基地局を建設しながら、工事設計から施工管理までのプロセス効率化や整備期間の短縮に向けた検証を行ってきた。
 5G JAPANは一連の検証結果を基に、両社の基地局資産を相互利用するインフラシェアリングを推進し、主に地方でのネットワーク構築を加速させる役割を担う。基地局を整備していく具体的なロードマップについては今後検討していくとしているが、ビジネスニーズが強い場所や産業育成に資する地域を優先的にエリア化していくという。(銭 君毅)