俳優の東出昌大さんと、若手女優の唐田えりかさんの不倫が「文春オンライン」で1月22日に報じられ、双方が不倫の事実を認め、謝罪したものの、東出さんのCM打ち切りが決まるなど影響が広がっている。

東出さんは女優の杏さんと2015年に結婚し、3児をもうけた。夫婦ともども公の場で家庭の話を披露し、芸能界きっての若手おしどり夫婦として知られた。育児にも積極的な「イクメン」のイメージを築き上げてきた東出さんが若手女優と不倫していた事実は、世間に大きな衝撃を与えている。

●「極刑」ボロカスに叩かれる東出さんと唐田さん

2人は2018年公開の映画「寝ても覚めても」で共演したことをきっかけに知り合い、男女関係に発展したという。当時、唐田さんは19歳だった。杏さんは2017年11月に第3子を出産しており、妻の妊娠中に不貞行為をしていた疑いがもたれており、ネットでは「唐田、東出は極刑に処す」などの罵詈雑言にあふれている。

東出さんをCMに起用したスポンサー各社も打ち切りなど対応を始めている。ドラマやCMなどに引っ張りだこの東出さんだけに、損害賠償の支払いなど今後の影響は大きそうだ。

●別居・離婚などの事情が慰謝料額に影響

2人の不倫は、杏さんとの間でも法的な問題にも発展するだろう。

その1つ、慰謝料請求について考えてみたい。結論から言えば、東出さんが杏さんに「慰謝料●億円」を支払うことにはならず、売れっ子である東出さんの年収を考えると、意外にも金額は少なくなりそうだ。

既婚者が配偶者以外と肉体関係を持つことを「不貞行為」と言う。その場合、不貞された配偶者は、当事者2人に慰謝料請求をすることができる。話し合いで終われば、その金額は、当事者間の合意で決められるため、特段の決まりはない。話し合いが決裂した場合には、裁判所で協議することになる。

裁判所が決める不倫の慰謝料はケースバイケースであるが、一定の傾向はある。不倫が原因で離婚したケースは金額が高くなりやすく、離婚まで至らないケースでは金額が低くなりやすいとされている。

個別の事例によって異なるものの、おおよその相場としては、離婚しない場合で「50万円〜100万円」、離婚した場合で「200万円〜300万円」くらいの慰謝料だとされる。

●不倫の慰謝料は二人で負担しなければならない

慰謝料は(元)配偶者と不倫相手が連帯して支払うものだ。

仮に、杏さんが唐田さんに対してのみ慰謝料請求をして認められた場合、唐田さんは杏さんに慰謝料を支払うことになるが、東出さんは杏さんから慰謝料請求されなかったからといって、何の支払いもしなくていいことにはならない。

杏さんに慰謝料を支払った唐田さんは、東出さんに対して、「求償権」を行使して、東出さんの負担割合分を支払うよう求めることができる。

その際、東出さんと唐田さんの負担割合は、常に5:5とは限らない。どちらが不倫に対してより積極的であったかなどの事情によって、不倫の第一次的責任があるとされた方がより多く負担しなければならないこともある。

●芸能人の「慰謝料●億円」報道、実際は「財産分与」のこと

芸能人の離婚や不倫騒動では、よく「慰謝料●億円」と報じられる。しかし、これは実際は「財産分与」を指すことが多い。芸能人など有名人であっても「慰謝料●億円」ということはないのだ。

今回は、特に問題になりやすい慰謝料の金額についてまとめたが、小さな子どもがいる夫婦の場合、慰謝料だけでなく、養育費や面会交流についてなど、協議すべき点は多くあり、離婚は大変な手続きとなる。

配偶者や子どもたちに与えた精神的なダメージを考えても、東出さんの不倫劇が誰にも幸せをもたらさなかったことは確かだ。