夫が2度目となる不倫をしたと報じられたタレントの安田美沙子さんが3月26日、自身のインスタグラムで「お騒がせしており申し訳ありません。この件はもう何年も前のことで夫婦の中で解決しました」として、離婚や別居には至らなかったことを明らかにしました。『NEWSポストセブン』(女性セブン)による報道を受けてのコメントでした。

夫婦のかたちはそれぞれで、不貞をきっかけに離婚に至ることもあれば、許すことを選ぶ夫婦もいます。しかし人間だから、心変わりすることもあるでしょう。その場合、過去の不貞を理由に慰謝料請求をすることはできるのでしょうか。離婚や男女問題に詳しい森元みのり弁護士に聞きました。

●「過去の不倫」でも慰謝料請求は可能

ーー過去、一度(あるいは二度)は許したことでも、「やはりあの時のことが許せない」となることはありそうです。相手にしてみれば「許すと言ったじゃないか」となるかもしれませんが、それでも過去の不貞について慰謝料を請求することはできますか

「一度許した場合でも、過去の不貞に対して慰謝料を請求することはできます。ただ、『いったんは許した』という事情が、慰謝料を減額する要素として考慮されることは覚悟しなければなりません。

また、不貞から長期間が経過している場合や、不貞をされた側の対応にも問題がある場合には、過去の不貞は離婚に至る原因ではないとして慰謝料が認められなくなる場合もあります」

2度あることは3度あるとも言います。もし仮に、新たに別の不倫が発覚した場合、過去の不倫と抱き合わせで慰謝料を請求することはできるのでしょうか。

「過去の不倫と新たな不倫を合わせて慰謝料を請求することも可能です。離婚慰謝料は、個々の行為単体でなく、複数の行為が重なって離婚に至ったことに対して請求できるからです。不貞を繰り返した結果として離婚に至る場合、初回の不貞で離婚する場合と比べて高額の慰謝料が認められやすいといえます」

【取材協力弁護士】
森元 みのり(もりもと・みのり)弁護士
東京大学法学部卒業。2006年、弁護士登録、森法律事務所入所。
著書・監修書に、『簡易算定表だけでは解決できない養育費・婚姻費用算定事例集』(新日本法規)『2分の1ルールだけでは解決できない財産分与額算定・処理事例集(新日本法規 )他。
事務所名:森法律事務所
事務所URL:http://www.mori-law-office.com/