公職選挙法違反の罪に問われた河井案里参院議員に対して、東京地裁は1月21日、懲役1年4カ月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。報道によると、この判決を受けて、野党だけでなく、与党内からも「辞職」をもとめる声が高まっているようだ。有罪が確定しなくても辞めないといけないのか。

●案里氏は議員のまま

2019年夏の参院選をめぐって、案里氏は2020年6月、公職選挙法違反(買収)の罪で逮捕された。同年7月に起訴されたが、その後も議員の地位を保っている。

もし有罪が確定すれば、公職選挙法によって、当選が無効となり、失職することになる。ただ、まだ地裁判決であり、控訴・上告すれば、しばらくは議員の地位を維持できる。

●過去には鈴木宗男氏が失職している

過去にも、中村喜四郎元建設相(現・衆院議員)など、有罪が確定したことで、国会議員が失職したケースはあるが、印象に残っているのは、鈴木宗男氏(現・参院議員)だろう。

北海道開発庁長官などを歴任した鈴木氏は2002年、あっせん収賄の罪で、東京地検特捜部に逮捕・起訴されて、最高裁で2010年、有罪が確定して失職した。

鈴木氏は服役後、なにかの因果か、案里氏が当選した同じ2019年夏の参院選で、政界復帰をはたした。

●連座制で「失職」する可能性も

案里氏の場合、秘書の有罪がすでに確定しており、彼女に「連座制」を適用するかどうかの裁判が現在争われている。

連座制とは、候補者と一定の関係にある人が、買収など、選挙違反をした場合に候補者本人の当選を無効とする制度だ。

この裁判で、検察側の勝利が確定すると、案里氏は失職することになる。また、夫の克行氏の有罪が確定した場合も「連座制」が適用される。

このまま失職するまで議員をつづける可能性はあるが、過去の事例から考えて、案里氏に対する責任追及は厳しさを増していくとみられる。