「偽名」トラブルで東京入管に収容されたスリランカ人、東京地裁に「釈放」求める

かつて別人名義の偽パスポートで日本に入国し、不法滞在で強制退去させられたことのあるスリランカ人男性が、本名で再入国したあと、別人として東京入国管理局の施設に収容されたーー。男性側は8月8日、人違いの拘束であり、法律上正当な手続きによらないとして、釈放を求めて、東京地裁に人身保護請求をおこなった。

●本名で入国したら「偽名で入国」として服役することに・・・

請求書などによると、東京入管の収容施設に収容されているのは、スリランカ国籍の男性Dさん(34)。Dさんは1998年9月、ブローカーに用意してもらった別のスリランカ人男性C名義の偽パスポートを使って日本に入国した。2008年8月、不法滞在(オーバーステイ)で、「C」として強制送還された。

Dさんは2010年11月、ビジネスのために「本名D」で再入国した。その直後、トラブルに巻き込まれたDさんは警察に連行されたあと、同年12月に「偽名D」で入国したことが出入国管理法に違反するとして起訴された。2011年4月、懲役2年の実刑判決を言い渡されて、横浜刑務所に服役した。

Dさんの代理人によると、スリランカ大使館は現在、「DさんはCでなく、Dである」と認めており、「本名D」名義のパスポートを交付したうえで、その事情を説明する文書を東京入管に送付しているという。ところが、入管側は今年7月、Dさんを「C」として、収容した。

●指宿弁護士「国際問題になるおそれも」

Dさんを支援している「仮放免者の会」事務局長の宮廻満氏と代理人の指宿昭一弁護士が8月8日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いた。

宮廻氏は「最初の入国が他人名義なのは、(Dさん)本人が反省すべきことだが、2回目は本人のパスポートで入国した。そのために収監までされた。さらに、スリランカ大使館が『Dである』と立証しているのに収容までされた。人権侵害であり、即時の釈放を求める」とコメントした。

指宿弁護士によると、スリランカ大使館側が、Dさんを「Cでなく、Dである」としていることから、Dさんは「C」として出国できない立場にある。Dさん本人は「自分の名前を取り戻したい」と話しているという。指宿弁護士は「スリランカ大使館側が怒っており、これ以上こじれると国際問題になるおそれもある」と指摘した。

(弁護士ドットコムニュース)

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