都民ファースト最年少都議は「公認会計士」、都政のチェックにスキルを活かせる?

7月の東京都議選で、大量の当選者を出した都民ファーストの会。その中でも、27歳で都民ファーストの最年少候補者だった成清梨沙子氏に注目が集まった。成清氏は、東京大学経済学部在学中に公認会計士試験に合格。今年3月まで監査法人に勤務していた。

週刊女性7月25日号によると、成清氏は、公認会計士の視点から、都政のチェックを進める姿勢を示しており、「都の公会計を企業会計と比べてみても、監査はもっと厳しくしていい」といったことや、五輪経費の増大や豊洲移転費用を挙げ、「甘い見積もりがまかり通っているのは問題」と指摘している。

公認会計士の専門性を、都政のチェックにどう生かすことができるのか。公認会計士のスキルはどのような応用ができると考えられるのか。公認会計士の冨田建税理士に聞いた。

●財政的にありえない話を論破できる

私自身はかつて某政党の政経塾で学んだ事はあっても議員経験はないのですが、公に関する業務には色々な形で関与させて頂いています。政治色は除外しつつその経験から言うと、役所の方は財政の視点がない場合があります。

例えば、福祉部門の方は福祉の視点では語れても「それに財政負担がどれだけかかるか」の視点は弱い。結果、財政的にはあり得ない話をされる事もあると感じます。

恐らく、議会でもそうでしょう。たまにそういう話を伺いますが、一部の議員は政治信条や有権者へのアピールのために財政的にあり得ない提案をする。ただ、会計知識がないと、それを論破しづらい。そこに「公認会計士や税理士の議員」の存在意義があると思います。

また、政策を考える上でも財政の視点から語れるのは言うまでもないでしょう。実際、会見を見るに都知事も公認会計士や税理士等の新人議員に『これまでに無い都政の切り口の議会からの発信』を期待されているようです。

●有権者は、節税に関心が高くても、使途には興味が薄い

それと、あえて個人的な想いを…。

一般の方は節税には関心が高くとも税の使途には関心が薄いように思います。しかし、全ての公は納税する国民が支えています。そして、公の財産は無限ではなく限られた財政から配分されています。

で、あれば、国民一人一人が公から一定の恩恵を享受している以上、「補助金等の公からの金銭等をいかに取得するか」や自身の節税の視点だけではダメで、「どうあれば公も潤い税金を払った人が満足できる公の財政運用がなされるか」も国民一人一人が考えるべきでしょう。今まで、「公認会計士や税理士の議員」は少なすぎました。それもあり、この視点が弱かったと思います。

しかし、これからは「公認会計士や税理士の議員」を増やし、実務的な面は勿論、財政の視点を踏まえた政策を国民が考える象徴の役目を委ねる事も必要でしょう。成清都議をはじめ、色々な政党の「公認会計士や税理士の議員」に対し、私はそれを期待したいです。

【取材協力税理士】

冨田 建(とみた・けん)税理士・不動産鑑定士・公認会計士

42都道府県で不動産鑑定業務の経験があり著書「弁護士・公認会計士・税理士のための不動産の法令・評価の実務Q&A」や雑誌・税理士会会報等に数回執筆。公認会計士協会東京会第四回音楽祭で自作曲「ふどうさんのうた」で優勝。

事務所名   : 冨田 建 不動産鑑定士・公認会計士・税理士事務所

事務所URL:http://tomitacparea.co.jp/

(弁護士ドットコムニュース)

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