バス黒字路線への新規参入は「既存事業者の妨害」…交通労連が12万筆の署名を国交省に提出

トラックやバスなど交通運輸業界でつくる産業別労働組合「交通労連」(組合員約4万7000人)は6月12日、国土交通省で石井啓一国土交通大臣と会い、道路運送法の改正を求める12万2772筆の署名を提出した。

新規事業者が地方路線の「黒字路線」だけに参入する行為は、道路運送法が禁止する「健全な発達を阻害する結果を生じるような競争」と訴える請願書も提出した。

●「既存事業者を妨害するクリームスキミング」

今回の署名活動は、岡山県を中心に路線バスを運行する両備グループ(岡山市)の主要路線に、八晃運輸(同市)が申請したほぼ同一区間で低運賃の循環バスの参入が認可されたことに端を発したもの。

請願書では、道路運送法及びクリームスキミング要件の明確な基準を含めた法改正▽地域公共交通会議開催の義務化――などを求め、「既存路線より約30〜50%も低廉な運賃での認可申請は、既存事業者を妨害するクリームスキミング(採算性の高い地域や顧客のみを対象としてサービスを提供する)行為であると言わざるを得ない」と訴えた。

意見交換の中で、交通労連の清水英治・軌道バス部会部会長は「地域公共交通の維持の観点からすれば、このような新規参入をできなくするような法改正をしなければ地域の交通は維持できない」と話した。

石井大臣は「わが国において、人口減少や高齢化が進むなか、地域において必要な公共交通の維持を図っていくことは重要な課題と認識している。今回の岡山の問題も十分理解している。国土交通省としてしっかりと地域交通の確保に向けて尽力していきたい」と応じた。

(弁護士ドットコムニュース)


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