米金融当局のバランスシート巡る姿勢急転換、一部市場関係者から批判

米金融当局のバランスシート巡る姿勢急転換、一部市場関係者から批判

(ブルームバーグ): 米金融当局は4兆ドル(約440兆円)規模のバランスシートの縮小を年内に停止する用意が整っているかもしれない。しかし、当局の決定に一部の市場関係者は落胆を示している。

  連邦準備制度理事会(FRB)が20日公表した1月29、30両日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、バランスシート縮小を年内に停止することでほぼ全ての参加者の認識が一致したことが示された。ただ、FOMCがここ5カ月以内にペースがピークに達したばかりの保有資産縮小を停止する理由について、全ての市場関係者が納得したわけではない。

  FOMCは議事要旨で、昨年12月の市場の動揺に大きな注意を払い、金融状況の引き締まりの可能性に対する一部投資家の懸念を指摘しながらも、実施中のバランスシート縮小は1年余り順調に進んでおり、「金融市場に大きな影響を及ぼしていない」との見解も示した。   「FOMCはバランスシート正常化のための確かな理由を一切示さないまま、正常化のプロセスを切り上げる軌道にあるというのが結論だ」とジェフリーズのエコノミストであるウォード・マッカーシー、トーマス・サイモンズ両氏が20日の顧客向けリポートで指摘した。

  これはバランスシート縮小に対する米金融当局の姿勢転換を示している。パウエルFRB議長は昨年12月のFOMC後の会見で、バランスシート縮小が「自動操縦」の状態にあると説明したが、この発言は米国株の下落に拍車をかけた。当局はそれ以降、バランスシートを巡る姿勢を和らげるほか、金利に関しては辛抱強くなるとのメッセージを強調してきた。S&P500種株価指数は年初来で10%余り上昇している。

  金融当局は「明らかに恐れをなした」と、ブレークリー・ファイナンシャル・グループのピーター・ブックバー最高投資責任者(CIO)が指摘。「金融政策の引き締めが円滑かつ痛みがないものになると決して想定すべきではなかった」と指摘した。

©2019 Bloomberg L.P.


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