日銀会合注目点 3年先の2%物価目標達成、緩和長期化の副作用

(ブルームバーグ): 日本銀行は25日の金融政策決定会合後に政策運営方針を発表する。金融政策は現状維持が見込まれている。四半期に一度の「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で3年先の2%物価目標達成が示されるかどうかが焦点。超低金利政策の長期化が見込まれる中、地域金融機関の収益悪化など副作用にどう対応するか、黒田東彦総裁の見解が注目される。

  ブルームバーグがエコノミスト48人に行った事前調査では、大勢が現状維持を予想した。複数の関係者によると、展望リポートは輸出と生産の減速を背景に、実質国内総生産(GDP)成長率の見通しを下方修正する公算が大きい。1月時点で0.9%増だった2018年度と19年度の実質GDP成長率の見通し(政策委員の中央値)を小幅に引き下げる方向で検討する。

ブルームバーグ・エコノミストの見方

「日銀による経済成長と物価の見通しが焦点。2%物価目標に向けモメンタムが維持される限り、日銀は政策を維持する公算が大きい」

増島雄樹エコノミスト全文はここをクリック

  展望リポートは2021年度の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)の前年比の見通しを新たに示す。門間一夫前理事は「物価見通しは全般的に若干下方修正され、21年度は1.6%上昇くらいではないか」と予想する。複数の関係者によると、物価が上がりにくい状況が続いているため、21年度も2%に達するのは難しいとの見方が日銀内で出ている。

  半年に一度の金融システムリポートは、企業の資金需要が現在と同じペースで減った場合、約6割の地銀が10年後の2028年度に最終赤字になるとの試算を示した。14の金融活動指標の基調からの乖離(かいり)を色で識別したヒートマップでは、不動産業向け貸し出しの対国内総生産(GDP)比が1990年末以来、初めて過熱を示す「赤」が点灯した。

  日銀は不動産投資信託(REIT)を年間約900億円ペースで買い入れている。黒田総裁が会見で、緩和の長期化が地域金融機関の収益や不動産市場に与える影響について、どのような見解を示すかも関心が集まる。

  日銀は現在、「10月に予定されている消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」というフォワードガイダンス(政策金利の指針)を採用している。消費増税という特定時点のイベントにひも付けているため、遅かれ早かれ見直される可能性が大きい。事前調査では48人中3人が今会合での修正を予想した。

ブルームバーグの事前調査の結果はこちら

  会合は従来、総じて正午から午後1時の間に終了している。黒田総裁は午後3時半に記者会見する。 

前回の決定内容

フォワードガイダンス「当分の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」長期金利(10年物国債金利)の誘導目標は「0%程度」、経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動し得る短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)は「マイナス0.1%」長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどは「約80兆円」指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れは年間約6兆円、市場の状況に応じて上下に変動し得る、不動産投資信託(J−REIT)買い入れは同900億円

©2019 Bloomberg L.P.


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