JPモルガン打ち負かしたヘッジファンド界スターの落日

(ブルームバーグ): 金融危機の直後、ヘッジファンド業界の大物アンドルー・フェルドスタイン氏は最大の勝者の1人としてウォール街で喝采を受けた。

  フェルドスタイン氏(54)が共同創業者であるブルーマウンテン・キャピタル・マネジメントのファンドは2012年、同氏の古巣であるJPモルガン・チェースに真っ向から対立する投資戦略をとり、3億ドル(現在のレートで約320億円)を稼ぎ出した。「ロンドンの鯨」スキャンダルに揺れるJPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)から200億ドル相当に上る同行の失敗したトレーディングを解消する手伝いをしてほしいとの要請も受け、フェルドスタイン氏がJPモルガンを打ち負かしたことを印象づけた。

  

  だが、その後はさえないパフォーマンスが続いた。先週には金融保証保険のアシュアド・ギャランティが、運用資産残高(AUM)約190億ドルの代替資産運用会社ブルーマウンテン・キャピタル・マネジメントを買収することで合意。買収額はわずか1億6000万ドルほどで、フェルドスタイン氏の大きな退潮を浮き彫りにした。現在はアシュアドの最高投資責任者(CIO)として同氏は勤務を続けている。

  フェルドスタイン氏はアシュアドへの売却理由を説明するインタビューで、「資産運用事業を成功させるためには規模が必要だ」と語った。アシュアドはブルーマウンテンに5億ドルを投資するほか9000万ドルの運転資本を用意。取引の一部として、同氏は2250万ドル相当のアシュアド株を受け取るという。

  同氏の落日は、ファンド閉鎖や投資資金の流出に悩むヘッジファンド業界全体の不振にも重なる。ただ、業界関係者とブルーマウンテンの現・元社員計十数人の話から、同社には以下のような問題があったことも浮かび上がった。

ブルーマウンテンは18年12月に、米カリフォルニア州の公益事業持ち株会社PG&Eの業績回復を見込んで巨額の投資資金をつぎ込んだが、その1カ月後にPG&Eは破産申請した03年に創業後、最初の10年は平均10%のリターンを上げた。だが、旗艦ファンド「クレジット・オルタナティブス」は12年以降年8−10%のリターン目標を達成できず、米国債10年物利回りを上回ったのはここ5年で1度だけ。それにもかかわらず、業界の標準を大きく上回る最大30%の成果報酬を課していたブルーマウンテンのヘッジファンド、オポチュニティファンドの資産は16年の140億ドルから7月時点で74億ドルに減少

©2019 Bloomberg L.P.


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