パウエル議長、追加利下げの用意示唆か−23日ジャクソンホール講演で

パウエル議長、追加利下げの用意示唆か−23日ジャクソンホール講演で

(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで金融政策の課題について講演する。議長がその題材に事欠くことはなさそうだ。

  具体的には、トランプ大統領の通商政策が引き起こした脱グローバル化の衝撃、世界全体で推計16兆7000億ドル(約1777兆円)相当に上るマイナス利回りの債券に象徴される超低金利、米金融当局に対するやむことのない大統領の批判、米国および世界のリセッション(景気後退)入りのリスク増大などが考えられる。

  国際通貨基金(IMF)の前チーフエコノミストで、現在はピーターソン国際経済研究所のシニアフェローを務めるモーリス・オブストフェルド氏は「あらゆる種類の危険がある」と指摘する。

  その中でも、英国による合意なき欧州連合(EU)離脱のリスクや香港の政治的抗議活動といった危険は米国外のものであり、米金融当局の影響も及ばない。

  投資家の間には9月の米追加利下げ見通しが広がっており、パウエル議長が23日の講演でこうした観測を否定することはなさそうだ。ただ、一部のトレーダーが予想しているような0.5ポイント利下げにパウエル議長が扉を開くかどうかは分からない。

  JPモルガン・チェースのチーフエコノミスト、ブルース・カスマン氏は、9月の0.5ポイント利下げが「可能性の1つであるのは確かだ」としつつも、「自分としてはそれはないとみている。データからは正当化されない」と語った。

  カスマン氏は米国が今後1年間にリセッション(景気後退)に陥る確率を40−45%としている。

  元FRB当局者のネイサン・シーツ氏は、パウエル議長が注目しているであろう各種経済指標をクリスマスツリーに例える。米国債利回りの急低下といった一部のライトは赤く点灯してリセッションを警告。底堅い小売売上高など他のライトは危険ゼロの緑ないし、最悪でも用心の黄色といった具合だ。

  パウエル議長は7月31日、約10年半ぶりの利下げを決めた連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、金融当局の政策の道筋を「サイクル半ばの調整」と説明した。あと1回または2回の追加利下げを見込むシーツ氏は、パウエル議長が今週末の講演でこの説明を繰り返した場合、自分は問題ないが、投資家がそう思うか疑わしいと話した。

  現在はPGIMフィクスト・インカムのチーフエコノミストであるシーツ氏はパウエル議長について、金融市場に悲観論をもたらして、それがもっと広範囲に広がる事態は避けたいのではないかとの見方を示した。

©2019 Bloomberg L.P.


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