GPIF水野氏、全資産クラスで損失の危険−市場のシンクロに警鐘

GPIF水野氏、全資産クラスで損失の危険−市場のシンクロに警鐘

(ブルームバーグ): 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の水野弘道理事兼最高投資責任者(CIO)は20日、グローバル市場が非常にシンクロナイズ(同期化)された状況の下で、運用担当者はあらゆる資産クラスで損失を出す危険があると語った。

  水野氏は米カリフォルニア州サクラメントで、GPIF(運用資産額約1兆5000億ドル=約159兆円)が2018年10−12月期に株式と債券、為替ポジションで損失を出したと指摘した。

  水野氏は、米最大の公的年金であるカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)の理事会で、株式で損失を被る際には債券で利益が得られるというのが、ポートフォリオ分散の一般通念だが、GPIFがあらゆる資産クラスで損失を出し、為替差損も被る状況は、それまで起きたことがなかったと説明した。

  GPIFの2001−18年度の運用収益率はプラス3.03%。一方、カルパースは年間目標のプラス7%に対し、年間平均の運用実績はプラス6%強となっている。

  国内株式と国内債券を合わせると、今年3月末時点でGPIFの運用資産全体の半分以上を占めるが、多くの日本国債の利回りがマイナスとなり、日本株も18年1月の高値からは下落している。GPIFはプライベート資産などに積極的に投資することで、伝統的な投資対象と相関性のないリターンを得ることを目指している。オルタナティブ資産の基本ポートフォリオに占める割合の上限は5%に設定されている。

  水野氏は、公開市場と必ずしも相関性がないのは明らかという理由からプライベート資産やプライベート投資をどこも増やそうとしていると述べた。  

(原題を貼り替え、第2段落で2018年10−12月期に損失が出たと訂正します.)

©2019 Bloomberg L.P.


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