リコール頻発のフィット、ホンダは新型で品質への信頼取り戻せるか

リコール頻発のフィット、ホンダは新型で品質への信頼取り戻せるか

(ブルームバーグ): ホンダは23日、コンパクト車「フィット」の新型を発表した。現行モデルではシステムの不具合などによるリコールが頻発したことでブランドイメージの低下を招いた。4代目となる新型ではハイブリッドシステムなどを一新し、安全装備の充実も図り巻き返しを狙う。

  ホンダの発表資料などによると、新型フィットは小型化した2モーターハイブリッドシステムで高い環境性能と心地よい走りを両立。顧客のニーズに合わせてベーシックから上質感を追求したものまで五つのタイプを設定する。

  安全運転支援システム「ホンダ センシング」に前方を広い範囲で検知するフロントワイドビューカメラを新たに採用するほか、近距離衝突軽減ブレーキも同社として初めて全タイプで標準装備。ホンダ車専用車載通信モジュールを搭載し、スマートフォンによるリモート操作や事故時の緊急サポートなども可能になる。

  ホンダの八郷隆弘社長は同日、新型フィットを東京モーターショーの会場で世界で初めて公表、国内で来年2月に発売することを明らかにした。「新しい時代のコンパクトカーのスタンダード」を目指し、次のホンダのクルマづくりの標準となるモデルだと期待を込めた。

  フィットは東南アジアなどでは「ジャズ」の車名で販売され、累計販売台数が750万台を超えるホンダの中でも販売台数が多い車種。かつては国内の年間モデル別販売台数で首位に立ったこともある。

  しかし、現行モデルは14年9月の発売から約1年間で立て続けに5回のリコールを出したことで消費者の品質への信頼を裏切り、ブランドイメージを傷つけた。

  日本自動車販売協会連合会によると、ここ数年の国内販売台数では同クラスのより古いモデルであるトヨタ自動車の「アクア」や日産自動車の「ノート」などに後れをとっている。5年目でフルモデルチェンジに踏み切ることで市場の奪還を目指す。

  SBI証券の遠藤功治シニアアナリストはフィットについて、ホンダにとって海外市場では小型車の主力車種で「エントリークラスの大変重要なモデル」と指摘。「新興国も先進国もエントリー車として数量を出し、新規顧客や2台目の車として拡販しないとホンダの客層が広がらない」と述べた。

  しかし、新型でも再び品質問題が水を差す可能性も出ている。朝日新聞は19日、ホンダはフィットの発売を当初は10月に想定していたものの、同じブレーキ関連部品を使う軽自動車で見つかった不具合のため発売を延期したと報じた。

  新型フィット開発責任者の田中健樹主任研究員は一部の部品の供給不足が発覚し、「内部的には遅れという認識は持っている」とコメント。リコールの反省を踏まえて「品質確保は最重要課題」とし、新しい技術を投入しながら品質を確保できる開発を心がけているとした。

  ブルームバーグ・インテリジェンスの吉田達生シニアアナリストは、ホンダのコンパクト車の世界販売で約4分の1を占めるフィットは台数面で重要とした上で、「開発のベースとしてもフィットは重要」と述べた。ヴェゼルやHR−VなどのコンパクトSUVはフィットをベースとしており、ホンダにとって巨大市場の中国や米国においても「不可欠の存在」と話した。

(開発責任者のコメントを追加して更新します)

©2019 Bloomberg L.P.


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