(ブルームバーグ): ウォール街最大の債券トレーディングデスクが2018年の悲惨な終わりから立ち直ると投資家は期待していたが、大手銀行2行はそれ以上の成果を上げた。

  JPモルガン・チェースは債券業務の記録的パフォーマンスでアナリストの収入予想を10億ドル(約1100億円)上回った。一方、 シティグループの債券トレーディング収入は、アナリスト予想の倍以上の伸びとなった。こうした予想以上の好調を受け、両行の昨年10−12月(第4四半期)利益は増加し、昨年はトレーディングで2016年以来最高の年となった。

  エドワード・ジョーンズのアナリスト、ジム・シャナハン氏はインタビューで「特に期末にかけて、ボラティリティー(変動性)が比較的低かっただけに、債券トレーディング収入のこれほどの好調を予期していなかった」と述べ、「これは他行にとって強力なシグナリング効果だ」と付け加えた。

  ウォール街最大のビジネスである債券トレーディングの長年の不振を受け、一部業界アナリストの間では、業績がそもそも回復するのか、回復する場合でもトレーディングデスクの主導権を握るのは人間なのかロボットなのかという疑問が浮上していた。JPモルガンやシティグループといった大手銀は、業界が変化する中で、競合他社からシェアを奪取するため自行の事業規模に賭けている。

  JPモルガンでは、トレーディングの好調を追い風に通期利益は米銀としては過去最高の364億ドルを記録した。シティグループではトレーディング業務の予想以上の増収に支えられ、2019年有形自己資本利益率(ROTCE)12%という目標を上回ることができた。

  両行の業績は15日に決算発表を予定するバンク・オブ・アメリカ(BofA)やゴールドマン・サックス・グループなどの大手銀にとって朗報の兆しとなるはずだ。

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