(ブルームバーグ): 16日の東京株式相場でTOPIXは小幅に続落した。米中が貿易協議で第1段階の合意文書に署名し、好材料が出尽くしたとの見方から中国関連や金融株が売られた。半面、国内で新型ウイルスの肺炎が初めて確認されたことを背景に医薬品株は上昇した。

〈きょうのポイント〉

  アセットマネジメントOneの淺岡均シニアストラテジストは、米中協議の材料出尽くし感が強まり「次の材料となる日本企業の決算発表までこれ以上の上値は追いにくい」と話した。「昨日発表の工作機械受注は前年比33.6%減で底打ちの可能性はあるが、資本財回復はV字かL字か見分けがつかない」とし、株価上昇にはもう一段のハードデータが必要という。

  朝方は、米国株の上昇を受けて小幅高で取引を開始したが、TOPIXはすぐにマイナスに下落。主要指数は大引けにかけて狭い値幅で推移した。野村証券の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「米中協議の第1段階署名を終え、よりポジティブな内容がないので売る動きと、企業業績回復への期待感による買いのおしくらまんじゅう」と指摘した。

  東証33業種では証券・商品先物取引、鉄鋼、銀行、海運などが下落率上位。野村証券の伊藤氏は「米中合意を先読みして堅調だった鉄鋼、海運、化学が織り込み済みとして売られているほか、市場の動きが鈍る状況下で、証券や銀行は投資効率が下がるとの判断になっている」と話した。

  一方、国内で初めて新型ウイルス肺炎患者が確認され、抗ウイルス関連の医薬品株が買われた。そのほか輸送用機器、サービス、石油・石炭製品が上昇。

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