(ブルームバーグ): 米ボーイング737MAXの墜落事故犠牲者の家族は裁判で、同社がMAXの安全性よりも販売を優先し、操縦士に義務付ける訓練を最小限にとどめたことが事故につながったと主張しているが、同社が公表した社内メールがこの主張を裏付ける可能性がある。

  複数の従業員からのメールには、737の従来機種の飛行経験がある操縦士にはシミュレーターでなく、コンピューターによる簡易訓練で十分だと連邦航空局(FAA)が認めたことをやゆしたり、墜落原因とされる失速防止システム(MCAS)を新機能でなく、従来システムへの追加として説明することを勧めたりする内容が含まれる。

  昨年のエチオピア航空墜落事故の犠牲者側の代理人を務めるジャスティン・グリーン弁護士は同メールについて、「訓練不足はわれわれの訴訟において非常に重要な要素だ」とし、「これらの文書はボーイングがFAAを手玉に取ったことを示しており、犠牲者家族の全ての主張が確認された」と語った。

  裁判でボーイングは、欧州エアバスのA320neoとの競争で737MAXの市場投入を急いでいたと指摘されている。ボーイングはMAXを売り込む際の説明で、737の従来機種の飛行が認められている操縦士には時間とコストを要する訓練は必要ないとしていた。

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