(ブルームバーグ): 日本銀行は20、21日に今年初の金融政策決定会合を開く。米中通商交渉の進展や株高・円安基調などを踏まえ、現行の金融政策を据え置く見通しだ。海外リスクの変化や政府の経済対策を踏まえた新たな経済・物価シナリオと、今後の金融政策運営を巡る黒田東彦総裁の発言が注目される。

  ブルームバーグのエコノミスト調査では、42人全員が今回会合での政策維持を見込む。年内を見通しても、86%が追加緩和と引き締めのいずれの政策変更も想定していない。次は引き締めとの予想が増えているが、当面は無風会合が続くとの見方が大勢。

  海外リスクは改善しつつあるが、中東情勢も含めて不透明感は根強く、日銀は緩和方向を意識した政策運営を続ける方針。2%物価目標へのモメンタム(勢い)が損なわれる恐れに注意が必要な間、「現在の長短金利の水準、またはそれを下回る水準」を想定している政策金利のフォワードガイダンス(指針)も維持する見通しだ。

  日本経済は昨年10月の消費増税に伴う駆け込み需要の反動減に台風被害など自然災害の影響も加わり、10−12月期に大幅な落ち込みが見込まれている。日銀は一時的な減速にとどまるか慎重に分析を進めているが、現段階では設備投資を中心に堅調な国内需要は維持されていると判断。財政支出13兆円規模の大型経済対策も今後の成長持続に寄与するとみている。

  経済と物価の推移は、日銀が昨年10月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で示したメインシナリオに沿う動きとの見方が多い。今回決定する新たな展望リポートでは、経済対策の効果が息長く発現していくとの分析を踏まえ、2020年度を中心に実質成長率の上方修正を検討する。景気拡大の持続が物価上昇を支援するが、需給ギャップへの価格感応度は依然鈍く、物価見通しに大きな変化はない見通しだ。

  黒田総裁は先月の講演で、中央銀行が金融緩和を推進する下での財政政策の活用は「相乗効果によって、景気刺激効果はより強力なものとなる」と述べた。金融政策と財政政策のポリシーミックスに関する公表文の記述や総裁発言への関心も高い。

  会合は総じて正午から午後1時の間に終了している。黒田総裁は同3時半に記者会見する。

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