(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスの感染拡大は、医薬品や診断テストを開発する一部企業の株価急騰を引き起こした。業界ウオッチャーらはこの状況について、公衆衛生上の危機を取り巻く過去の騒ぎばかりか、仮想通貨ブームさえもほうふつとさせると指摘する。

  今週はノババックス、シーラス、コ・ダイアグノスティクス、イノビオ・ファーマシューティカルズなどの小型株が急上昇した。新型ウイルス対策に関する発表が投資家に好感された。ただ、こうした製品が仮に実用化されるとしても、長年の研究開発を経なければそれは実現しないとの見方が優勢だ。

  マティナス・バイオファーマ・ホールディングスのジェリー・ジャブール最高経営責任者(CEO)は、企業は「株価が上がることを期待して」何かしら発表するが、「私だったらそうした発表をうのみにはしない」とインタビューで話した。「これは、ビットコインやその幻想の世界を追いかける行為にやや似ている」とも述べた。

  ベアードのアナリスト、ブライアン・スコーニー氏は「今後発生し得るパンデミック(世界的大流行)に対する治療努力」について企業が数年おきに発表するのはごく一般的だが、こうした発表の一部は臨床上の真の進展を裏付けるものではなく、「株価を押し上げる仕掛け」にすぎないと指摘した。

  ロンカー・インベストメンツのブラッド・ロンカーCEOは「正当な企業と過剰宣伝しているだけの企業を見分けるカギ」は、「米国政府やその他専門医療機関と本当の意味で協力している」企業なのか、それとも「単に状況につけ込んでタイミングよくプレスリリースを出している」企業なのかを見極めることだと話した。

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