(ブルームバーグ): 石油輸出国機構(OPEC)は、新型コロナウイルスの流行が中国の燃料消費に打撃を与えるとして、世界の石油需要見通しを引き下げた。OPECと非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の共同技術委員会(JTC)が最近、減産を勧告したものの、供給超過の懸念が再び強まっている。

  OPECは月報で今年1−3月(第1四半期)の石油需要見通しを日量44万バレル、3割余り引き下げた。新型ウイルス感染拡大の影響で世界最大の原油輸入国である中国では企業が操業停止となっているほか、多くの人が隔離されており、ニューヨーク原油先物相場は10日に1年ぶり安値に下げた。

  OPEC加盟国の中で最大の輸出国であるサウジアラビアは「OPECプラス」に対し、緊急会合を開いて新たな減産を検討するよう呼び掛けているが、ロシアが難色を示している。

  月報によると、OPEC加盟国の産油量は1月に日量2886万バレル。この生産ペースを維持した場合、季節的に石油消費が減速する第2四半期中は日量57万バレルの余剰が発生することになる。

  OPECはまた、新型ウイルスの影響は年初だけにとどまらないと考えており、2020年の世界石油需要の増加見通しを日量約23万バレル引き下げて100万バレル弱とした。

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