(ブルームバーグ): 12日の米株式市場で製薬会社メルクの株価が3カ月ぶりの安値で引けた。転移性トリプルネガティブ乳がん患者を対象に実施した免疫薬「キイトルーダ」と化学療法の併用による臨床試験結果が「有望なデータ」に見えたが、市場では材料視されなかったと、エバコアISIは投資家に指摘した。

  メルクの株価は一時2.8%下落した。ユマー・ラファット氏によると、株安はメルクから「もう1つの大型医薬品株」に資金を移す循環的な動きが要因という。エバコアはその銘柄について、同社に制限があるとして具体的な名前を挙げることは控えた。

  ヘルスケア分野ではロングポジションを解消し、アッヴィやブリストル・マイヤーズスクイブといったショートの多い銘柄に向かう動きがあり、その銘柄は幾つかの可能性が考えられる。S3パートナーズのデータによると、両銘柄とも空売り残高は名目ベースでメルク(21億ドル=約2300億円)の2倍余り。エバコアはアッヴィについてアラガン買収に関する助言を手掛け、昨年にはカバレッジを停止した。

  テクニカル分析がメルク株の下げにつながっている可能性もある。同社は12日に200日移動平均を下回った。同社は一部事業をスピンオフ(分離・独立)する計画を発表してから株価が5.7%下落している。

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