(ブルームバーグ): スペインのバルセロナで24−27日に開催予定だった世界最大の携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」が中止された。新型コロナウイルスの感染拡大を巡る懸念が理由。

  MWCを主催する国際的な携帯通信事業者団体GSMAのジョン・ホフマン最高経営責任者(CEO)はブルームバーグ・ニュースへの声明で、「イベント開催が不可能になった」と説明した。

  インテルやAT&T、シスコシステムズ、スプリント、エリクソン、ソニーなどはこれに先立ち、「MWCバルセロナ2020」への参加見送りを表明していた。

  一方、米疾病対策センター(CDC)のナンシー・メッソニエ国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)所長は12日、風邪やインフルエンザは通常、春になり気温が上がると流行は収まるが、新型ウイルスがどうなるかは現時点では分からないと述べた。

  トランプ米大統領は10日、「一般的に言って、気温が上がればこの種のウイルスは死滅する」などと話していたが、メッソニエ所長は記者団との電話会見で、「そうした仮説を拡大解釈することのないよう注意を呼び掛ける」と語った。

  メッソニエ所長はまた、新型ウイルス調査のため米専門家の派遣を数週間前から中国側に打診しているものの、まだ入国を許可するかどうか同国から返答がないことを明らかにした。

  新型ウイルスの経済への影響を巡って、ムニューシン米財務長官は12日、上院財政委員会の公聴会で、その予想には向こう2−4週間の経済データを分析する必要があると述べた。同長官は新型ウイルスが2021年以降の米経済に影響するとはみていないと証言。第1段階の米中貿易合意の実施は新型ウイルス感染拡大によって遅れているとも語った。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長も12日、新型ウイルスの米経済への影響を見極めるには時間を要すると、上院銀行委員会の公聴会で証言した。

  新型ウイルス感染の疑いを巡り台湾、日本、フィリピン、グアム、タイから入港を拒否されていたクルーズ船「ウエステルダム」号は現在、カンボジア南部の都市シアヌークビルに向かっている。13日に到着する予定で、数日間入港する見通し。乗客は上陸が許可される。

©2020 Bloomberg L.P.