(ブルームバーグ): 中国は米国との第1段階の貿易合意に基づき米国からのエネルギー購入を524億ドル(約5兆7600億円)増やすという公約の達成に苦しむとの見方をフィッチ・ソリューションズが11日付のリポートで示した。

  フィッチによれば、合意のコミットメントでは金額ベースでの2017年との比較で、20年のエネルギー取引を約275%、21年については510%それぞれ増やす必要がある。

  必要とされる伸びは相当な規模で、同社の見解では達成できない公算が大きく、新型コロナウイルスの流行はほぼ間違いなく短期的な取引拡大にとって最大の障壁だという。

  米国は合意条件を満たすため輸出を増やす容量と柔軟性を備えているものの、構造的および循環的な逆風により石油消費の伸びが鈍化しており、中国の需要不足が判明する可能性があるとも説明。

  フィッチはそうした逆風の例として、エネルギー消費を減らす経済成長モデルへの移行や企業のレバレッジ解消、都市部の大気汚染を減らすため中国政府が課す強制的なアプローチでより深刻な公害をもたらす燃料からエネルギー需要がシフトすることを挙げた。

  中国で国内のガス生産が増えているほか、ロシアとカスピ海からのパイプライン経由での輸入増加で、液化天然ガス(LNG)輸入が締め出されるとの認識も示した。

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