(ブルームバーグ): 米大統領選の民主党候補の公認指名争いは、序盤のニューハンプシャー州予備選でバーニー・サンダース上院議員が勝利した。

  資本家階級との敵対関係を誇り、富裕税の導入も提唱する自称「民主社会主義者」の躍進に市場は冷静を保ち、12日の米株市場でS&P500種株価指数は最高値を更新して終了した。

  やはりウォール街と敵対するエリザベス・ウォーレン上院議員が台頭した昨秋は反応が異なっていた。投資家の意見を聞いて回れば、サンダース氏が民主党候補に選ばれても11月の大統領選でトランプ大統領に勝てるチャンスはなく、気にする理由があるのかと答えるだろう。

  しかし4年前の大統領選でのトランプ氏を巡る壮大な判断ミスを思い起こせば、慎重を期すため、サンダース政権の下で市場がどう形を変える可能性があるか評価しておく必要があろう。 

  サンダース氏が提唱する「メディケア・フォー・オール(国民皆保険)」は米経済の主要な柱を覆し、銀行や保険会社に厳しい影響が及びかねず、経済政策面での同氏に対する批判の最たる部分を占める。

  インベスコのチーフグローバル市場ストラテジスト、クリスティーナ・フーパー氏は「バーニー・サンダース氏を歓迎するような部分は市場にない」としながらも、それでも勝者が存在するのではないかと指摘する。

  病院運営会社や医療機器メーカーを含むヘルスケアセクターが広く恩恵を得る可能性がある。

  コロンビア・スレッドニードルのエド・アルハッサイニー氏によれば、サンダース氏の政策がもたらす明るい側面として、雇用主が医療保険を提供する義務をなくす市場の改革に伴い、雇用市場の逼迫(ひっぱく)にもかかわらず伸び悩んでいた賃金と家計所得を押し上げることも考えられるという。

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