(ブルームバーグ): 世界全体の新型コロナウイルス感染症例は30万7000件を突破、死者数は1万3000人を超えた。インドは国内の列車運行を一時休止、シンガポールは入国禁止措置をそれぞれ22日発表するなど、人の移動を制限する動きが強まっている。

  イタリアでは、死者が1日としては過去最悪の793人増えて計4825人に達した。感染者数は5万3578人に達し、同国は向こう15日間、ほぼすべての工業生産を休止する。コンテ首相は21日遅くの会見で、スーパーマーケットや薬局のほか、銀行や郵便局は営業を続けると説明した。また、北部のロンバルディア州でジョギングが禁止となるなど、当局は新型コロナ封じ込め対策を強化した。

  スペインでは死者数が30%増えて1720人となった。米国の感染者は2万6000人を上回った。英国での死者数は177人から233人に、フランスでは450人から562人にそれぞれ増加。米ニューヨーク州のクオモ知事によれば、同州の感染者数は1日で3000人余り増え1万356人となった。

  日本国内での感染者はチャーター機で帰国した人を含めて1060人、クルーズ船の乗員・乗客を合わせれば1772人となった。NHKが各地の自治体や厚生労働省の情報を基に22日午前11時半時点で集計。同日は大阪府で新たに1人の死亡が発表されたほか、広島県と神奈川県、大分県で合わせて6人の感染確認が発表されたという。

  新型コロナの発生地とされる中国の湖北省では、4日連続で新たな感染が確認されなかった。国家衛生健康委員会が発表した。中国全体での新たな感染症例は46件で、うち45件は国外からの流入症例。死者は6人増えた。韓国では新たに98人の感染症例が確認され、計8897件。死者は2人増えて104人。ウガンダでも初の感染者が確認された。

  シンガポールは国外からの流入症例が増えるリスクを減らすため、短期での入国や乗り継ぎでの同国経由を禁止すると発表した。ウォン国家開発相は労働許可証の保有者が入国する場合は、ヘルスケアや輸送など必要不可欠なセクターに限るとも説明し、シンガポールでの居住・就労を認めるビザ・許可証の持ち主が同国を離れれば、すぐには戻れないリスクがあるとも述べた。

  インドは今月末まで旅客列車の運行を停止すると発表。また、ベトナムも外交や公的目的以外で同国を訪れる全ての外国人の入国を一時的にストップすると明らかにした。専門家やビジネス幹部、高度な技術を持つ労働者は条件付きで入国を認める。

  米国ではトランプ大統領が新型コロナ感染拡大を受けた景気対策について、議会と政権の交渉担当者の合意は「非常に近い」と述べた。ホワイトハウスのクドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、同対策で約2兆ドル(約222兆円)規模の経済押し上げ効果を狙うとしている。また、新型コロナの検査を受けたペンス米副大統領は陰性反応だった

トランプ氏、2兆ドル景気押し上げ対策の合意「近い」−新型コロナ

  新型コロナ対策の景気刺激措置はオーストラリアが第2弾を実施。規模は660億豪ドル(約4兆2350億円)で、小規模事業者向け最大10万豪ドルの現金支払いなどを含む。

  英国でも警戒が強まっている。ジョンソン首相は基礎疾患を持つ国民に少なくとも3カ月間の自主的な隔離措置を講じるよう促し、国民全体の協力が必要だと強調。「感染者数は加速している。たった数週、2−3週間で、イタリアのようになる状況だ」と述べた。同国ではパブやバーなどが休業となった。

(第3段落にスペインの死者数の推移を加えて更新します。更新前の記事では第2段落のイタリア首相の会見日時を21日遅くに訂正済みです。)

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