(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスが猛威を振るい、感染による死者が急増する中にあっても、米国では景気対策を巡る与野党の対立が法案の早期採決を妨げている。

  こうした情勢を嫌気してアジアや欧州株、米国の株価指数先物が下落。主要株価指数が過去最大の下落となったインドのほか、タイで取引が一時停止された。シンガポール通貨庁(MAS、中央銀行に相当)は政策声明の発表を3月30日に前倒しすると明らかにし、香港は非居住者の入境を14日間禁止、全ての空港乗り継ぎサービスを停止すると発表した。

インド株が13%安で終了、過去最大の下げ−新型コロナ拡大阻止で封鎖

シンガポール通貨庁、政策に関する声明発表を3月30日に前倒し

香港、非居住者の入境14日間禁止へ−バーでは酒類提供を禁止

  米S&P500種株価指数先物は5%安と、制限値幅いっぱいまで下げた。

  米上院民主党は22日、新型コロナ景気対策法案の採決を目指すマコネル共和党上院院内総務の動きを阻止した。両党指導部は約2兆ドル(約220兆円)の支出方法を巡り溝を埋められていない。

米民主党、上院の景気対策法案を阻止−両院指導部は合意に至らず

  トランプ米大統領は、政府が先に指針を示した15日間の期間終了後に新型コロナを巡る方向性を決めるだろうとツイートした。

  欧州各国は医療崩壊を食い止めるための移動制限を講じている。ドイツのメルケル首相(65)は自主隔離に入った。同首相は20日、細菌性肺炎の予防接種を受けたが、担当医師の新型コロナ感染が分かったため、自宅隔離を決めた。

  ニュージーランドのアーダーン首相は23日、新型コロナの拡散阻止に向け、48時間以内に国民に自主隔離を求める全国規模のロックダウンに入ると発表した。

感染者急増の欧州、各国が前例のない移動制限−医療崩壊食い止めで

ニュージーランドが全国規模の自主隔離へ、新型コロナ感染拡大阻止

豪州、パブもカジノも飲食店も閉鎖−週末に感染者数1000人突破

  米ニューヨーク市のデブラシオ市長は、市民生活に不可欠な事業を除き22日午後8時(日本時間23日午前9時)からの全面休業を発表。食料雑貨、薬局、インターネットプロバイダー、食品デリバリー、金融機関、公共輸送機関は営業を継続できる。

ニューヨーカーが週末にセントラルパークに集合、クオモ知事はお怒り

  米ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、世界の新型コロナ感染者は34万1722人、死者は1万4790人に上っている。

  台湾では新たな感染症例26件が確認されたが、うち25件は域外からの流入症例だったと、陳時中衛生相が説明した。これで感染症例は計195件となった。

  イタリアの新型コロナによる死者は651人増え5476人に達したが、増加数は前日を下回った。スペインの死者数は462人増の2182人。米国の感染者は3万1000人を上回った。 

  国際オリンピック委員会(IOC)は、東京五輪・パラリンピックについて延期を含め検討する。ただ、中止は議題になっていないと説明した。

  カナダのオリンピック委員会とパラリンピック委員会は22日、IOCと国際パラリンピック委員会(IPC)、世界保健機関(WHO)に対し、東京五輪・パラリンピックの開催を1年間延期するよう緊急に要請するとともに、今夏に開催なら選手団を派遣しないと伝えた。

カナダ、東京五輪1年延期をIOCに要請−今夏開催なら選手派遣せず

  ランド・ポール米上院議員や、オペラ歌手プラシド・ドミンゴ氏は新型コロナ検査で陽性となり自主隔離を明らかにした。

(インドなどアジア株式、シンガポール、香港の措置を加えます)

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