(ブルームバーグ): 財務省は23日の国債市場特別参加者会合で、急速に市場が不安定化している物価連動国債について、5月の発行額を当初計画の4000億円から3000億円に減額することや、3月中に最大3000億円の買い入れ消却を実施する案などを提示した。会合では、おおむね了承が得られ、24日の国債投資家懇談会での議論を踏まえて正式に決める。

  物価連動国債は、インフレ率に応じて元本が増減する仕組みで、物価が上昇すれば元本が増加し、低下すればその逆となる。新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の先行き不透明感の強まりや、原油価格の下落を受けて同国債が示す期待インフレ率が急速に低下しており、減退が見込まれる投資家需要や市場の安定確保に対応する。

  2020年度内の発行は当初計画で4回、1回あたり4000億円を予定していたが、5月分については1000億円減額し、3000億円とする。また、市場が急速に不安定化している中で、臨時の措置として3月中に100円までの価格で最大3000億円買い入れる措置を1回実施するほか、4−6月期に毎月200億円を予定していた買い入れを同500億円に増額し、市場の需給改善を図る。

  財務省幹部によると、会合では、国際金融市場が不安定化する中、参加者から「当面の国債市場動向は難しいものになる」などの見解が示されたという。今回の会合は、感染拡大防止のため、初めて書面のやり取りで行われた。

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