(ブルームバーグ): りそなホールディングスの社長に4月1日付で就任する南昌宏取締役はインタビューに応じ、新年度から始まる中期経営計画の柱としてデジタルとデータを活用した新規事業の立ち上げに取り組む方針を明らかにした。

  南氏はデジタル技術とさまざまなデータを組み合わせ、既存の金融ビジネスでの差別化を図るとともに、「銀行の枠組みの発想を超えた新規事業の創造に挑戦する」と抱負を述べた。具体的には小売りなどの異業種を含めた外部との連携を視野に入れながら、顧客のニーズや社会課題の解決につながるビジネスを模索する。そのための人材育成についても新たな取り組みを始める。

  新型コロナウイルスの感染拡大の影響については「これだけ人の移動や物流が止まっており、経済的なダメージは相当あるだろう」と述べた。観光業や飲食業では売り上げが激減している企業もあるとして、「顧客の実情に耳を傾けた上でどうやって具体的な方策を出せるかスピード感が問われている」との認識を示した。

  ウイルス感染の収束後も人々の行動を変えてしまう可能性があるとして、その変化に対応してビジネスを展開する必要性も指摘した。

  りそなの貸し出し資産の健全性や不良債権コストへの影響については、まだはっきり分からない段階といい、こうした状況がどの程度続くのかによって影響度合いは変わると説明。株式市場急落が与える有価証券運用損益への影響については、以前からリスクを抑制する運用を基本としており、「現時点ではさほど大きな心配はしていない」と語った。

●南昌宏(みなみ・まさひろ)氏:1989年、埼玉銀行(現りそなHD)入行。2019年6月より取締役兼執行役、オムニチャネル戦略部担当兼コーポレートガバナンス事務局副担当。54歳。

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