(ブルームバーグ): 株価急落を受けて、国内セルサイドアナリストの間で個別株の投資判断を引き上げる動きが加速していたことがわかった。新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済への懸念が膨らんだことを背景に、東証株価指数(TOPIX)は下落途上の2月末から25日までで6%弱下落した。急激なバリュエーションの低下は、アナリストに投資判断引き上げを促したようだ。

  この間、アナリストの投資判断引き上げで目立った例としては、ファーストリテイリングの5件、KDDIとダイキン工業の4件、ファナックやユニ・チャームの3件など。業種でみると、情報・通信のほか日用品などの小売り、機械や電気などの輸出に多かった。

  ブルームバーグが集計したデータによると、上方修正と下方修正を合わせた直近数週間の投資判断変更の数は増加傾向にあり、3月16日から22日までの一週間では81件と週間で今年最多になった。

 

  興味深いのは、投資判断引き上げ数を引き下げ数で除したレシオが3月は24日時点で2.5まで上昇し、月間で2010年5月以来10年ぶりの高水準となったこと。急落に見舞われる中、投資判断引き上げが膨らんだことを意味する。もちろん、業績予想の下方修正や目標株価引き下げもあった。3月期決算企業の業績開示は4月から本格化するが、新型コロナウイルスの影響がとても楽観視できないとの見方が大勢になれば、引き上げられた投資判断が再度見直される可能性もある。

  

 

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