(ブルームバーグ): 米銀JPモルガン・チェースの株式デリバティブ(金融派生商品)取引収入が今年これまで、昨年同時期の株式関連事業全体にほぼ匹敵する水準まで膨らんだ。新型コロナウイルス感染拡大を受けた相場乱高下にひるむ市場参加者が出る中でも、同行のチームは積極的な取引を続けたもようだ。

  数字は非公開だとして匿名を条件に話した事情に詳しい関係者1人によれば、株式デリバティブの取引収入は年初来で約15億ドル(約1660億円)。これは昨年1−3月(第1四半期)にJPモルガンが株式市場関連の事業全てで得た収入にほぼ匹敵し、株式デリバティブ部門が通常得る収入の少なくとも2倍だと、同行の運用成績に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  同デリバティブ部門の一部メンバーは先週後半、新型コロナ感染拡大阻止で公衆衛生当局やJPモルガンの上層部から社会的距離の確保を求められていたにもかかわらず、マンハッタンのオフィス内で至近距離で勤務する様子が見られた。

  JPモルガンの広報担当者は同部門の収入についてコメントを控えた。一方、事情に詳しい関係者1人は、安全確保のために同行の技術担当者が配線された机と机をできるだけ迅速に離そうと取り組んでいると語った。同行は過去数週間にトレーダーの配置を離す予防的措置を行ってきたとし、「彼らは社会的距離のガイダンスに従っていると見受けられる」との発表文を出した。

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