(ブルームバーグ): 国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は、世界の石油需要は急速に後退し、悪化に歯止めがかからない状態だと語った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に加え、サウジアラビアとロシアの価格戦争が拍車をかけていると指摘した。

  新型コロナの感染拡大を抑制しようと各国政府が経済活動を停止させる中、トレーダーや銀行、アナリストらは大幅な供給過剰を見込んでいる。ビロル氏の発言は、石油市場の暗い見通しを強めるものだ。供給だぶつきの影響は、今後数年にわたって残るだろうとの見方も同氏は示した。

  ビロル氏は26日、アトランティック・カウンシル主催のオンラインイベントで、「世界で現在30億人が外出禁止となっている」と述べ、その結果として最大で日量2000万バレルの需要が減るかもしれないと予想。1−3月(第1四半期)に需要は減少する見通しで、次の四半期はさらに悪化する公算が大きいと続けた。

  原油価格の急落で米国のシェールオイル生産は大幅に減るだろうとも語った。

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