(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が市場を動揺させ、業績悪化の可能性から深刻な雇用喪失が金融業界でも懸念されているが、ウォール街の大手米銀が、行員らの不安払拭(ふっしょく)に動き始めた。

  新型コロナの危機的状況の下で、金融機関は政府や金融規制当局、中央銀行から過去に例のない支援を受ける見通しであり、人員整理が政治的によりデリケートな問題になったことも背景にある。

  米銀シティグループは、感染拡大の影響を受ける行員支援の一環として、予定していた人員削減を一時停止する。人事情報を理由に事情に詳しい関係者が匿名を条件に語った。

  モルガン・スタンレーのジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)も26日の行員宛ての内部文書で、今年は基本的に人員を減らさない方針だと伝えた。米銀で最も多くの人員を雇用するウェルズ・ファーゴもこの日、「新たな解雇の着手を一時停止した」と発表した。

  欧州でも英銀HSBCホールディングスが最大3万5000人の削減を棚上げにする方向。ロイズ・バンキング・グループも780人前後を減らす計画を中止し、 2022年末までに1万8000人削減を目指す事業再編を進めるドイツ銀行も 合理化を一時停止すると26日の内部文書で行員に伝えた。ブルームバーグが内容を確認した。

Citi Suspends Job Cuts With Banks Seeking to Reassure Workers(抜粋)

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